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元気堂の漢方薬通信
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VOL.208 多嚢胞性卵巣症候群を伴う不妊

不妊の漢方相談にいらっしゃる方の中で、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)といわれている方が増えてきているように感じます。PCOSは、排卵障害のひとつです。スムーズに排卵できないため、生理が遅れたり、生理が来ないこともあります。そのため、結婚後早い時期から“妊活”を開始される方も多いようです。

「29歳、結婚して3年。結婚半年で妊活をスタート。その検査で、PCOSといわれた。人工授精を数回行ったが、妊娠に至らず、体外受精を勧められている。生理周期は29~36日、ストレスで遅れやすい。経血の色は明るいが、塊が混じる。生理痛は、生理前半に断続的な絞痛があり、鎮痛剤を服用する。温めるとラクになる。生理開始前後に、下腹部が張る。生理前には、足のむくみ、胸の脹り、下腹部痛があり、イライラしやすい。倦怠感が強く、仕事を休むこともある。排卵時には、軟便になり、排卵痛もある。寒がりで、疲れやすく、時々めまいを感じる。夜間尿は、週に1~2回。」とのことでした。

肝鬱血虚に痰湿を伴っていると考え、当帰芍薬散と香蘇散を服用していただくことにし、腎精を補うために、瓊玉膏も併用しました。服用開始から2ヶ月ほどで、生理痛、生理前の腹痛、排卵痛が軽減し、鎮痛剤は不要になりました。生理前の体調も改善し、いつも通りに過ごせるようになりました。さらに2ヶ月で、めでたく妊娠。安胎の漢方薬も服用し、産休までお仕事を続け、無事出産。お電話の声は、とても明るく、育児を楽しんでいるご様子でした。

女性の身体は、生理前や排卵時には、気が滞りやすいものです。気滞によって起こる症状はさまざまですが、気滞がPCOSの誘因のひとつになっているケースも少なくないようです。お身体に合った漢方薬をセレクトして、妊娠しやすいコンディションに整えていきましょう。当薬局では、不妊の漢方相談は、出産経験もある専門の女性薬剤師が主に対応させていただいております。安心してご相談ください。

漢方薬通信VOL.228 高プロラクチン血症を伴う不妊

 不妊の漢方相談には、高プロラクチン血症といわれている方もいらっしゃいます。プロラクチンは、乳汁分泌ホルモンとも呼ばれ、出産後、授乳期間中に母乳を作るホルモンです。そして、授乳期間中の妊娠は、母体への負担が大きいので、プロラクチンの分泌が活発な間は、自然と妊娠しにくい状態になります。授乳期間中でないのに血中のプロラクチンが多い状態を高プロラクチン血症といい、乳汁漏出したり、排卵が抑制されて妊娠しにくくなったり、妊娠しても子宮収縮して流産してしまうことがあります。  32才のAさんは、結婚したばか […]

VOL.215 夏の養生法

 漢方では、夏は陽気が非常に強い季節とされています。火の臓腑であり、五臓の中では、「陽中の陽」と呼ばれる「心」の養生が大切な時期です。  また、漢方の聖典の一つである『黄帝内経素問』の四気調神大論には、 「夏三月、此れを蕃秀と謂う。天地の気交わり、万物華さき実る。夜に臥し早く起き、日を厭うことなかれ。志をして怒ること無からしめ、華英をして成秀せしめ、気をして泄らすを得さしめ、愛する所をして外に在るが若くせしむ。此れ夏気の応、養長の道なり。これに逆えば則ち心を傷り、秋に痎瘧となり、収に奉ずる者少な […]

VOL.32 生理痛

生理痛は、漢方では、「経行腹痛」「痛経」等ともいい、月経期或いは月経前後に、下腹部に耐え難い痛みが生じる事をいいます。劇痛が甚だしければ、昏厥に至ることもあり、生理痛の重い女性にとっては、大きな悩みのタネです。また、比較的、漢方薬がよく使われている疾患の一つですが、思ったほど効果が上がっていないのが現状です。 その理由は、使われているのが、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)に代表される血液の流れを良くする活血剤ばかりだからです。活血剤は、血液の流れが滞っていることによって痛みを生じる『血オ証』に […]

VOL.82 更年期障害 ~その2~

更年期障害は西洋医学では、卵巣機能の低下によるホルモンの分泌不足、家庭環境や社会環境の変化による精神的ストレスなどを原因とする閉経前後にみられる身体的、精神的な諸症状とされています。漢方では経断前後諸症などと称し、閉経前後に腎精が急速に減少することにより、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでもおこりますので、年齢に関係なく更年 […]