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元気堂の漢方薬通信
  • 更年期障害

VOL.123 更年期障害5

「53歳の女性、閉経後、ストレスなどにより、起床時に悪心、腹痛、下痢をし、時に頭痛を伴う。疲れやすく、夕刻になると頭が重い。肩こりがひどく、寝つきも悪い。」との事。「肝気犯脾」と「肝気犯胃」を兼ねていると判断して、逍遙散と二陳湯を服用していただくことにしました。
 1ヶ月後のご来局時には、症状がほとんど無く、ご本人も「ウソみたい。」とお元気そう。念のためもう少しだけ服用していただいて、様子をみることにしました。
 更年期障害は西洋医学では、卵巣機能の低下によるホルモンの分泌不足、家庭環境や社会環境の変化による精神的ストレスなどを原因とする閉経前後にみられる身体的、精神的な諸症状とされています。漢方では経断前後諸症などと称し、加齢に伴って腎精が減少しその結果、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。
 更年期障害の症状は、月経の不調、イライラや不安感、睡眠障害、頭痛などが多く見られますが、自律神経が失調するので、時にはこのような消化器の症状や関節痛、膀胱炎、汗の異常など千差万別です。それらを漢方的なものさしで、きちんと分析することが、治療への第一歩です。ストレスの影響が大きい「肝気鬱結」、イライラして顔がのぼせやすい「肝火上炎」、足腰がだるく手足がほてる「腎陰虚」、不安感が強くよく眠れない「心脾両虚」、動悸や不眠が主体な「心腎不交」、喉元に何かがつかえる感じがする「気滞痰凝」……。当薬局では、大きく11のパターンに分類し、更に熟考して、五十ほどの処方を使い分けています。
 更年期は、その後の生活にも大きく影響する大切な時期です。漢方で快適にのりきって、次のステップに進みましょう。

VOL.167 月経時の頭痛

東洋医学では、月経周期に伴って現れる諸症状を「月経前後諸症」と呼んでいます。中でも、頭痛が主の場合を「経行頭痛」といいます。 「38才のAさん。普段から肩、首、背中が凝り、月経前になると、それが強くなり、頭痛が起こる。月経周期は30日。月経前半に月経痛あり。ストレスがありイライラすることが多い。以前から貧血気味で疲れやすくフラフラすることもある。月経前に足が浮腫む。やや便秘傾向。」とのこと。精血不足がベースにあり、そこにストレスが加わって、肝鬱血虚を引き起こしていると考え、瓊玉膏と逍遙散を服用し […]

VOL.108 更年期障害3

更年期障害は、漢方では経断前後諸症などと称し、閉経前後に腎精(ホルモンと考えるとわかりやすいです。)が急速に減少することにより、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでもおこりますので、年齢に関係なく更年期のような症状がおこることもあります。 「50才の女性、月経周期が不安定になりだしてから、耳鳴、偏頭痛、焦燥感がみられるようにな […]

VOL.93 にきび ~その4~

ニキビというと、中高生の顔にできるものというイメージがありますが、最近は、二十代、三十代の大人ニキビのご相談が多くみられます。漢方においては十代のニキビは、成長期に伴う脾胃の活動過多や月経開始による血熱などが原因になっているのに対し、大人ニキビでは、ストレスや過労、胃腸障害などによる場合が多く、当然、治療法も異なります。 Mさんは36才の女性。20才くらいの時に当薬局でニキビ治療をして完治。その後、再発していなかったが、結婚、出産を経て、育児をするようになり発症。「以前とは異なり、面部全体に小丘 […]

漢方薬通信VOL.221 春の養生法

 春は、寒冷な気候から徐々に暖かくなり、「陰陽消長」により、陰が衰え、陽の勢いが増していく季節です。 万物が生長・発育・成長する時期といえます。 五行学説によると、春は「木」に属し、主気は「風」になります。五臓の中では「肝」の養生が大切な時期です。 漢方の聖典の一つである『黄帝内経素問』の四気調神大論には、 「春三月、此れを発陳と謂う。天地俱に生じ、万物以て栄えゆ。夜に臥し早く起き、広く庭を歩み、髪を被き形を緩うし、以て志をして生ぜしむ。生かして殺す勿れ、予えて奪う勿れ。此れ春気の応、養生の道な […]