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元気堂の漢方薬通信
  • ニキビ

VOL.93 にきび ~その4~

ニキビというと、中高生の顔にできるものというイメージがありますが、最近は、二十代、三十代の大人ニキビのご相談が多くみられます。漢方においては十代のニキビは、成長期に伴う脾胃の活動過多や月経開始による血熱などが原因になっているのに対し、大人ニキビでは、ストレスや過労、胃腸障害などによる場合が多く、当然、治療法も異なります。 Mさんは36才の女性。20才くらいの時に当薬局でニキビ治療をして完治。その後、再発していなかったが、結婚、出産を経て、育児をするようになり発症。「以前とは異なり、面部全体に小丘疹があり特に両頰に多い。夕方になって疲れてくると両頰に熱感がある。月経前や疲労、睡眠不足、ストレスなどで悪化する。睡眠時間は少なめなのに、朝早く目が覚めてしまう。起床時に手の痹れを感じる。イライラしやすい。」との事。「肝腎陰虚」「肝気鬱結」を兼ねていると考え、丹梔逍遥散と瓊玉膏を服用して頂きました。服用開始から間もなくニキビが減少し、1ヶ月ほどで疲れやイライラも徐々に改善されました。 漢方では、ニキビ・吹き出物を「粉刺」と称し、色、形、好発部位、悪化条件、随伴症状などから、「風熱」「脾胃湿熱」「肝胆湿熱」「実寒」「肝気鬱結」「痰凝」「血瘀」「脾気虚」「陽虚」「陰虚」「気血両虚」等々のパターンに分類し、更に症状、体質を分析して、約八十種類ほどの薬方を使い分けていきます。皮膚の状態に合っていない洗顔料、イライラなどの精神的ストレス、便秘などは、重要な増悪因子になります。皮膚疾患全般に言えることですが、患部症状をよく観察して漢方薬を決定することが治療の早道となります。

VOL.140 アトピー性皮膚炎 ~その18~

「20才のA君。3才くらいからアトピー性皮膚炎と診断され、ステロイド軟膏にて治療したり、遠方まで通って漢方薬を服用したりしていた。 一年ほど前から、顔(特に目や口の周囲)や首、肘の裏を中心に、紅斑、鱗屑がみられ、乾燥し痒みが甚だしい。入浴後、疲労、睡眠不足などで悪化しやすく、起床時は比較的軽く、夕方にひどくなりやすい。便秘はなく普段からやや軟便気味。」との事でした。 患部症状や体質などから、「脾気虚」に「陰血不足」を兼ねていると考え、参苓白朮散と杞菊地黄丸を服用していただくことにして、スキンケア […]

VOL.59 アトピー性皮膚炎3

前回に引き続き「アトピー性皮膚炎」のお話です。 「30歳の女性、A子さん。数年前にアトピー性皮膚炎と診断され、ステロイド軟膏を塗布。一時的には良くなるが再発し、徐々に悪化している。眼瞼部や頬、口周囲が特にひどく、赤み、乾燥、肥厚、落屑がみられる。月経前にひどくなりやすく、過労やストレスでも悪化しやすい。以前、アトピー性皮膚炎に良いといわれる温清飲という漢方薬と健康食品を服用していたが、改善しない。」との事でした。 温清飲は、「血熱証」のアトピー性皮膚炎に用いる漢方薬ですが、A子さんのタイプは、「 […]

VOL.156 耳鳴~その3~

耳鳴とは、実際には音がしていないのにもかかわらず、何かが聞こえるように感じる現象をいいます。漢方では、耳は臓腑でいうと特に肝胆、脾胃、腎と関連が深いといわれ、耳鳴は、ストレスや過労、老化、食事などの不摂生、身体虚弱、発熱性疾患、上気道炎などが原因とされています。 43才の女性、「10日ほど前に、強いストレスを受け、その翌日から、キーンとした大きな耳鳴を発症。耳塞感を伴う。耳をおさえると少し小さくなる。起床時とお仕事後の夕方に悪化しやすい。夕方から夜にかけて、頭痛がすることも多い。肩こり、腰痛があ […]

VOL.190 無月経症の漢方治療

18才以上になっても初潮がなかったり、或いは月経が3ヶ月以上中断しているものを「経閉(無月経症)」といいます。無月経は、大きく「生理的無月経」と「病的無月経」に分類することができます。生理的無月経とは、初潮が来る前や閉経後、妊娠中、産後の授乳期などの、病的ではなく治療を必要としない無月経を指します。一方、病的無月経とは、本来月経があるはずの時期において、異常な月経停止が起こっている状態を指します。 「30才のAさん。半年ほど前から、月経が来ない。以前より月経周期がバラバラで、20日から4ヶ月くら […]