お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信
  • 生理痛

VOL.96 生理痛~その4~

23歳の女性。
「月経の前半に、下腹が絞られるような激しい痛みを生じる。初日が特にひどい。寒さや冷えで痛みが悪化し、温めると軽減する。月経周期は31日前後で安定。月経前に乳房が脹って痛い。手足が冷えて寒がり。冬にはシモヤケができやすい。髪に潤いが無く、唇が荒れやすい。」とのお話。

『陽虚証』と『血虚証』を兼ねていると考え、「温経湯」と「安中散」を服用していただきました。
2ヶ月ほどで生理痛をほとんど感じなくなり、顔色も良く元気そうです。 生理痛は、漢方では、「経行腹痛」「痛経」等ともいい、比較的、漢方薬がよく使われている疾患の一つですが、きちんと効果を上げるためには、「生理痛には、○○湯。」ではなく、他の疾患同様、本来の漢方の使い方をする事が大切です。
痛みの状態、時期(生理前、生理前半、生理後半など)、悪化条件、好転条件などを中心に、月経の周期などや全身の体質などから、病証のパターンに分類し、治療方針を定め、更に適した処方を決定していく事が必須となります。
病証のパターンは、血の流れが悪いことによる『血瘀証』、辛い物やお酒の摂りすぎによる『実熱証』、反対に冷たい物の摂りすぎや身体を冷やしたことによる『実寒証』、過労などが原因になっている『気虚証』、血液の不足がまねく『血虚証』、ストレスが痛みを引き起こす『肝気鬱結証』等々、多種にわたります。
冷蔵庫や冷房のため、一年中身体を冷やしている方が多く見られます。健康に良いと思って食べている玄米なども身体を冷やしますので、時には注意が必要です。

VOL.173 花粉症も十人十色

漢方では外部環境の変化により疾病を引き起こすものを外邪と称し、「風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・熱邪」の六つをあげています。花粉症では、スギ花粉が春風に乗ってやってくるので「風邪(ふうじゃ)」の性質を中心に考えることが多くなります。体質的に冷えが強い場合の「陽虚」、体力の低下による「気虚」、胃腸が弱い「脾胃虚弱」、水液の代謝が悪い「湿痰」、ストレスによる「肝気鬱結」…等々の人が、風邪を主とした「風寒」「風熱」「風湿」…等の外部からの刺激を受けると花粉症を発症すると考えられています。 31才の女性の […]

VOL.72 めまい

「25才女性、職業はシステムエンジニアをなさっています。 主訴は目眩で、回転性の強いものではなく動作時にクラッときたり、立ちくらみ、ふらつきがある。数日前の朝、洗顔時に目がくらみ、顔がのぼせて、立っていられなくなった。頭痛、首・肩のこりがひどい。身体が重だるい。以前、過呼吸になったことがある。夕方になると下肢に軽度の浮腫がみられる。 仕事柄、一日中パソコンのモニターとにらめっこ。そのせいかストレスが強く、イライラする。生理前になるとイライラが強くなり、熱っぽくなる。便秘と下痢をくり返す。めまいは […]

VOL.184 皮膚バリア機能低下とアトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、現代医学では、痒みを伴い慢性的に経過する皮膚炎で、皮膚の乾燥とバリア機能異常があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられています。一方で漢方的に見たその発症の仕組みは、患者さん一人一人少しずつ異なりますが、基本的には、気・血・津液など正気の不足が原因となり、外部環境、ストレス、過労、飲食の不摂生などにより誘発・増悪すると考えられます。 「18才のA君。幼少期からアトピー性皮膚炎と診断され、増悪・緩解を繰り返していたが、4,5ヶ月前から特に悪化した。全身に […]

VOL.88 関節リウマチ ~その2~

漢方では筋・筋肉・骨関節などの部位の疼痛、腫脹、しびれなどを主症状とする病証を痹証(ひしょう)といい、現代医学の関節リウマチ、神経痛、変形性膝関節症、痛風などに当たります。 37才女性、「元来、リウマチ反応も陽性で、関節リウマチの徴候が軽度にあったが、それが出産後、悪化した。 両手の指、両肘、両膝の重だるい痛みがあり、痛みは手を動かすなど活動すると増強する。また、ストレスや冷えなどでも悪化しやすく、入浴や休息で緩解する。 但し起床時はこわばりが強く、手をにぎることが困難である。全身に倦怠感があり […]