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元気堂の漢方薬通信
  • アトピー性皮膚炎

VOL.58 アトピー性皮膚炎2

「アトピー性皮膚炎」は、当薬局でも御相談が多い疾患の一つです。漢方では、「浸淫瘡」「血風瘡」「四弯風」「旋耳瘡」「異位性皮膚炎」「遺伝過敏性皮炎」「変位性皮膚炎」等と称しますが、発生頻度は日本の方が高いようです。

「3歳の男の子。皮膚全体が淡紅色~淡褐色、掻くとジュクジュクする。汗をかくと痒みが増す、食が細く好き嫌いが多い。お菓子やジュース類が好き。やや軟便気味。病院では、抗アレルギーの飲み薬とステロイドの塗り薬を処方されているが、一進一退。」との事でした。
胃腸が弱く消化能力が十分でないためアレルギーを引き起こしやすい「脾虚生湿証」タイプと判断し、参苓白朮散を服用してもらいました。

30日ほどで効果が見え始め、その後ほとんど症状がなくなり、塗り薬等も使わなくてよくなりました。食欲も有り、元気そうです。

幼児期のアトピー性皮膚炎はこのような「脾虚」タイプが多く見られます。
食べ物の影響も多く、便秘気味や下痢気味のお子さんも多いです。
漢方では、消化機能を調えることにより、皮膚症状を改善させます。一方、中高生~成人になると、ストレスによって悪化する「肝気鬱結」タイプや睡眠不足、過労などにより悪化する「血虚」や「陰虚火旺」タイプが多いように思われます。

漢方ではアトピー性皮膚炎を、「風熱証」「風湿証」「湿熱証」「風湿熱証」「燥熱証」「血熱証」「脾気虚証」「脾虚生湿証」「気血両虚証」「血虚風燥証」「陰虚証」「肝気欝結証」「血?証」などのタイプに分類し、約八十種類ほどの処方を使い分けていきます。漢方治療のために一番重要なことは、皮膚症状や個々の体質をきちんと判断して的確な漢方薬をセレクトすることです。

VOL.121 冷え性2

アミーカ11月号は、『冷え性対策』の特集とのことでしたので、今回は、それに合わせて昨年の当薬局のカルテから、「冷え性」の患者さんを検索してみました。  「29歳女性、膝から下の冷えが激しく、寝るときも靴下を履いている。ストレスがかかると冷えがひどくなるような気がする。月経前はイライラしやすく、胸が張って痛い。月経前半に、月経痛あり。普段から肩こりがひどい。下肢は冷えるのに、飲み物は冷たい物が好き。便秘気味でスッキリ出ない。」とのこと。  ストレスが主な原因の「肝気鬱結」と判断して、八味逍遙散を服 […]

VOL.195 多嚢胞性卵巣症候群を伴う不妊

不妊の漢方相談には、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)といわれている方もいらっしゃいます。PCOSは、排卵障害のひとつです。成長を開始した卵子がどれも充分に成長できずに萎縮し、空になった卵胞が、列になって卵巣に残ります。これを超音波で見るとネックレスのように見えるので、ネックレスサインと呼ばれ、PCOSの診断の特徴的な症状です。スムーズに排卵できないので、生理が遅れたり、生理が来ないこともあります。「25歳、結婚して1年。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の疑いがあるといわれた。排卵はしているが卵子の成 […]

VOL.36 アトピー性皮膚炎

当薬局で最近、最も多いご相談が、「アトピー性皮膚炎」です。 「3歳の女の子。首から下全体に淡紅色~暗紅色の苔蘚化、乾燥した病変がみられる。お腹や背中などの体幹部が顕著。入浴や布団の中などで暖まると痒みが増す。食が細く、好き嫌いが多い。お菓子やジュース類が好き。便秘や下痢はみられない。病院では、抗アレルギーの飲み薬とステロイドの塗り薬を処方されているが、一進一退。」との事でした。 胃腸が弱く消化能力が十分でないためアレルギーを引き起こしやすい『脾虚』のタイプと判断し、黄耆建中湯(おうぎけんちゅうと […]

VOL.40 長引く咳

例年よりも寒さの厳しい中、風邪をひいている方も多くみられます。中でも咳が続いていて、なかなか抜けない方が目立ちます。漢方では咳嗽を急性のものは外感、つまり身体に余分なものが侵入し、まだ体表面に病があるものとし、一方慢性のものは、五臓六腑に病が侵入したものと考えます。 慢性の咳嗽に関係する臓腑は、主に肺・脾・腎・肝であり、口渇や痰の有無、痰の状態、疲労倦怠感、汗、食欲、便通などの状態から治療法を決定していきます。倦怠感が強く、過労により悪化する「気虚」、冷えが原因の「陽虚」、肺の乾燥による「陰虚」 […]