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元気堂の漢方薬通信

VOL.57 蓄膿症2

蓄膿症は現代では副鼻腔炎と呼ばれ、鼻漏、後鼻漏、鼻塞、嗅覚障害、頬部・鼻根部の鈍痛、頭痛、頭重などの症状がみられます。

漢方では『鼻渊(びえん)』と称し、外部の環境の影響により引き起こされる「風寒」「風熱」、ストレスが原因の「肝気鬱結」「肝火上炎」「胆腑鬱熱」、暴飲暴食や食事のかたよりによる「脾胃実熱」、消化器や肺の虚弱による「脾虚痰濁」「脾胃虚弱」「肺脾虚寒」、鼻腔の血行不良による「血ォ」などのパターンに分類し、さらに詳細に弁証した上、薬方を決定します。

10歳の男の子、「鼻づまりがひどく、膿のある黄色い鼻汁がでる。鼻汁が喉の方に流れることもある。頭痛がしやすく、こめかみが痛くなりやすい。時々頬の痛みがある。食が細く、食べるのが遅い。やや軟便気味。イライラしやすい。以前、別の漢方薬局で荊芥連翹湯を服用したが無効だった。」との事。
「肝気鬱結兼脾虚痰濁」と判断し、抑肝散と半夏白朮天麻湯を服用していただきました。 服用後、早い時期から、鼻塞、鼻汁ともに改善し、二ヶ月ほどたった現在は、時々頭痛を起こすものの、鼻はかなり良好なようです。食欲も増え、顔色も良くなりお母さんもひと安心です。

漢方薬は個々の症状、体質に合わせて服用しないと効果がありません。「鼻づまりには、○○湯。」と決めつけず、きちんと漢方的に分類する事が、治療の早道です。

VOL.156 耳鳴~その3~

耳鳴とは、実際には音がしていないのにもかかわらず、何かが聞こえるように感じる現象をいいます。漢方では、耳は臓腑でいうと特に肝胆、脾胃、腎と関連が深いといわれ、耳鳴は、ストレスや過労、老化、食事などの不摂生、身体虚弱、発熱性疾患、上気道炎などが原因とされています。 43才の女性、「10日ほど前に、強いストレスを受け、その翌日から、キーンとした大きな耳鳴を発症。耳塞感を伴う。耳をおさえると少し小さくなる。起床時とお仕事後の夕方に悪化しやすい。夕方から夜にかけて、頭痛がすることも多い。肩こり、腰痛があ […]

VOL.210 子宮筋腫を伴う不妊

不妊の漢方相談には、子宮筋腫があるという方もいらっしゃいます。「34歳、結婚して2年。子宮筋腫が複数個あり、半年ほど前に手術を受けたが、まだ2個残っている。術前は、過多月経、血塊が多く、生理痛も辛かったが、今は、改善している。月経周期は28~30日。月経前はイライラしやすく、胸が張り、便秘気味になり、脚が浮腫む。疲れやすく、貧血気味。月経後半に目元がピクピク痙攣することがある。ストレスでお腹が張ったり、喉がつまる感じがする。肩や首が凝り、足先が冷える。クマができやすい。AMH検査では、40歳相当 […]

漢方薬通信VOL.223 アトピー性皮膚炎の遺伝と予防

 漢方相談をしていると時々、「アトピーって遺伝するんですか?」というご質問を受けることがあります。子供が4才になるまでのアトピー性皮膚炎の発症リスクを評価した研究では、両親ともにアレルギー疾患がない場合、アトピー性皮膚炎の発症率が27%だったのに対し、両親のどちらかにアレルギー疾患があると37.9%、両親ともにアレルギー疾患があると50%というデータがあるそうです。  アレルギー疾患をお持ちの方は、ご自分のお子さんが「アトピーになるのではないか?」と心配になるかもしれません。しかし、遺伝的なリス […]

VOL.178 更年期障害における頭痛

更年期障害は、西洋医学では、卵巣機能の低下によるホルモンの分泌不足、家庭環境や社会環境の変化による精神的ストレスなどを原因とする閉経前後にみられる身体的、精神的な諸症状とされています。漢方では、経断前後諸症などと称し、加齢に伴って腎精が減少し、その結果、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでも起こりますので、年齢に関係なく更年期 […]