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元気堂の漢方薬通信
  • 喘息

VOL.31 喘息(ぜんそく)

ある日の午前中の事です。三十代半ばくらいの女性が来局し、「子供が喘息なので、小青竜湯をください。」との事。お話をお聴きすると、「小学一年生の女の子、月に1~2回の発作を繰り返し、今も軽い発作が起きている。咳やゼーゼー、黄色い粘っこい痰をだす。喉が渇いて、冷たい物を欲しがる。」といった症状でした。

小青竜湯の適応である『冷哮』の「透明~白い痰をだす。喉は渇かず、温かい物を好む…。」とは、まるっきり当てはまらず、むしろ正反対の『熱哮』のパターン。その方に、「同じ小児喘息でも漢方では、タイプによって処方が異なること。違うタイプの漢方薬を服用すると悪化する事もあること。」をお話しし、夕方にお子さんを連れて来て頂きました。

やはり、『熱哮』タイプ。食欲も低下しているので、麻杏甘石湯と六君子湯を併用して服用して頂くことにしました。服用後、間もなく発作はなくなり、一週間後に来局した時は食欲も出て、すっかり元気。今度は、体質改善にとり組む事にしました。

漢方では、症状や体質から、『喘息』を発作期と緩解期に分類し、更に
発作期を『冷哮』『熱哮』『痰哮』等に分け、
緩解期を『肺気虚』『肺陽虚』『肺陰虚』『脾気虚』『腎不納気』『腎陽虚』『腎陽虚水泛』『腎陰虚』『湿困脾胃』等に分け、 治療方針を決めていきます。
用いる処方は六十処方を超えます。 「喘息だから、○○湯。」と決めつけず、きちんと漢方的に分類する事が、治療の早道です。

VOL.45 便秘

Kさんは28才の女性。「長年便秘に悩んでいるが、市販の便秘薬を服用すると腹痛がひどく下痢になってしまう。お腹が張る。手足が冷えるが、冷たい飲み物が好き。肩こり。やや眠りが浅い。」との事。 陽虚と血虚を兼ねた便秘と考え、双和湯を服用していただき、「お腹の中を温める漢方薬ですが、下剤は入っていない処方なので、どうしても出ないときだけ、お手持ちの市販の漢方便秘薬を少量だけ使って下さい。」とお話しました。 一週間後、「便秘薬は服まずに便通があります。お腹も痛くありません。」とうれしそう。こちらまで爽快な […]

VOL.101 花粉症8

今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は地域差がありますが、昨年の2~10倍といわれており、平年より多いという予想です。 すでに症状が出始めた方もいらっしゃいます。 花粉症(アレルギー性鼻炎)は漢方では、「鼻鼽」といい、鼻水、鼻づまり、クシャミ、涙目、目や喉の痒み等を共通の主症状とします。 他の疾患同様、「花粉症」という病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。 「風寒」「中風」「風温」「風湿」「肝鬱」「湿痰」「実寒」「瘀血」「脾気虚」「脾陽虚」「肺陽虚」「腎陽虚 […]

漢方薬通信VOL.225 月経の状態が一定しない方

 不妊の漢方相談では、月経の状態を詳しくお聞きしますが、月経痛や月経の状態が、周期ごとにバラバラで一定しないという方もいらっしゃいます。 「38才のAさん、結婚して4年。月経周期は25~28日、月経期間は5日間で、そのうち多い日は3日間。経血の量はふつうだが、少ない月もある。血塊が混ざることがあるが毎月ではない。月経痛が気にならない月もあるが、痛みが激しい月もあり、痛む時は拍動痛で、冷えで悪化し、鎮痛剤が欠かせない。また、月経前の胸の張りが強かったり、月経の始まり方がスムーズでない月があったりす […]

VOL.104 アトピー性皮膚炎12

「36才のA子さん。幼少期は、乾燥肌程度だったが、一年ほど前から、顔(特に目の周囲、頰)や首を中心に、紅斑、鱗屑がみられ、乾燥し痒みが甚だしい。アトピー性皮膚炎と診断され、断続的にステロイド軟膏にて治療している。入浴後、疲労、睡眠不足、飲酒後などで悪化しやすく、起床時は比較的軽く、夕方にひどくなりやすい。便秘はなく普段からやや軟便気味。」との事でした。 患部症状や体質などから、「陰虚火旺」と「脾気虚」タイプと判断し、知柏地黄丸と参苓白朮散を服用していただくことにして、スキンケアの指導もさせていた […]