お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信
  • 喘息

VOL.31 喘息(ぜんそく)

ある日の午前中の事です。三十代半ばくらいの女性が来局し、「子供が喘息なので、小青竜湯をください。」との事。お話をお聴きすると、「小学一年生の女の子、月に1~2回の発作を繰り返し、今も軽い発作が起きている。咳やゼーゼー、黄色い粘っこい痰をだす。喉が渇いて、冷たい物を欲しがる。」といった症状でした。

小青竜湯の適応である『冷哮』の「透明~白い痰をだす。喉は渇かず、温かい物を好む…。」とは、まるっきり当てはまらず、むしろ正反対の『熱哮』のパターン。その方に、「同じ小児喘息でも漢方では、タイプによって処方が異なること。違うタイプの漢方薬を服用すると悪化する事もあること。」をお話しし、夕方にお子さんを連れて来て頂きました。

やはり、『熱哮』タイプ。食欲も低下しているので、麻杏甘石湯と六君子湯を併用して服用して頂くことにしました。服用後、間もなく発作はなくなり、一週間後に来局した時は食欲も出て、すっかり元気。今度は、体質改善にとり組む事にしました。

漢方では、症状や体質から、『喘息』を発作期と緩解期に分類し、更に
発作期を『冷哮』『熱哮』『痰哮』等に分け、
緩解期を『肺気虚』『肺陽虚』『肺陰虚』『脾気虚』『腎不納気』『腎陽虚』『腎陽虚水泛』『腎陰虚』『湿困脾胃』等に分け、 治療方針を決めていきます。
用いる処方は六十処方を超えます。 「喘息だから、○○湯。」と決めつけず、きちんと漢方的に分類する事が、治療の早道です。

VOL.44 にきび

Sさんは23才の女性。「十代の頃はあまりニキビに縁がなかったのに、最近とっても気になる。月経前や旅行、チョコレートなどの摂取で悪化する。月経も不順で手足が冷え、肩こり。最近は寝つきも悪い。」との事。なるほど、顎、頬、額に暗紅色の丘疹がみられます。ストレスなどが原因の「肝気鬱結」と判断し、逍遙散を服用して頂きました。3ヶ月ほどで月経も安定し、ニキビもきれいになりました。 Y君は25才のコンピュータ関係の仕事をしている男性。「過労や食事が偏ると悪化する。汗かきでお腹をこわしやすい。高校生の頃、ニキビ […]

漢方薬通信VOL.227 ストレスで起こる蕁麻疹

 蕁麻疹は、漢方では、「風隠疹」「隠疹」「風疹塊」などと称し、歴代の文献では「風疹」「癮疹」「風瘙癮疹」「風㾦癗」「疫疙瘩」「風綹疹」等々、別名が多く見られます。痒みを伴う一過性の限局性膨疹で、扁平に隆起した紅斑様の皮膚病変を特徴とします。  漢方では、蕁麻疹を、皮膚の状態や悪化条件、好転条件、随伴症状などから、外部刺激による「風寒証」「風熱証」「中風証」、食物や飲酒などの影響による「脾胃湿熱証」「肝胆湿熱証」「寒湿困脾証」「脾胃虚寒証」「腸胃積熱証」、ストレスなどによる「肝気鬱結証」「肝火上炎 […]

VOL.133 アトピー性皮膚炎  ~その17~

漢方では、「標」と「本」という考え方があります。「標」とは、外に現れている症状を指し、「本」とは、疾病の本質を指します。「急なればその標を治す」、「緩なればその本を治す」といい、症状が重いときは、それに対処し、落ち着いてきたら、根本治療をすることを説いています。さらに、「病気を治すには必ずその本質を治さなくてはならない。」という意味の「治病求本」という、原則を掲げています。  43才の会社員の男性。「仕事での過労が続いた所へ、カゼをひき体調をこわした後、落ち着いていたアトピー性皮膚炎が再発した。 […]

VOL.160 アトピー性皮膚炎~その22~

  「A子さんは、35才の女性。幼少期よりのアトピー性皮膚炎。身体全体に発症しているが、特に手指、肘の裏、首、こめかみ、頰、口唇周囲に多く、紅斑、丘疹、乾燥、落屑、皹裂などがみられ、比較的赤みが強い。ストレスや月経前、疲労などで、悪化しやすい。強いランクのステロイドの塗り薬などで対処しているが、一進一退。月経前にイライラや過食などの症状が強く、周期も不安定。肩こりや目の疲れが顕著。排便は2日に1回。」との事でした。「肝血虚証」と「肝火上炎証」を兼ねていると判断し、丹梔逍遥散に、四物湯を […]