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元気堂の漢方薬通信
  • 喘息

VOL.162 咳喘息

Aさんは、50代の男性。「1ヶ月以上前に、カゼをひき、その後、忙しかったため無理をしすぎたせいか、カゼは治ったはずなのに、ひどい咳が治まらない。血中酸素濃度も低下しており、医師から『咳喘息』と診断された。喘鳴や呼吸困難はなく、少し息苦しい程度。痰はなく空咳が続く。疲れやすく、日中も眠くなりやすい。食後は特に眠気がひどい。咳は寒さや疲労で悪化しやすく、身体を温めたり休息で緩解する。汗をかきやすい。」といった症状でした。「脾肺陽虚」と判断し、甘草乾姜湯と医王湯を服用していただくことにしました。

服用後、10日ほどで咳の症状が緩和し、身体も温まってきたようです。その後、1ヶ月ほどで、症状がほとんど改善し、お元気そうになりました。

漢方では「咳喘息」の治療にあたり、症状や過程、悪化条件、好転条件、随伴症状、体質などから、「肺気虚」「肺陽虚」「肺陰虚」「脾気虚」「腎不納気」・・・などに分け、治療方針を決めていきます。他の疾患同様、病名にとらわれず、きちんと漢方的に分類することが、治療の早道です。咳喘息のきっかけの多くが、カゼをひいた後からです。カゼをひいたときの治療と養生がとても重要になります。喫煙はもちろん、飲酒、ストレス、食生活とも関連しています。また、咳喘息は、悪化すると、気管支喘息に移行したり、難治化することもあるので注意が必要です。

VOL.108 更年期障害3

更年期障害は、漢方では経断前後諸症などと称し、閉経前後に腎精(ホルモンと考えるとわかりやすいです。)が急速に減少することにより、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでもおこりますので、年齢に関係なく更年期のような症状がおこることもあります。 「50才の女性、月経周期が不安定になりだしてから、耳鳴、偏頭痛、焦燥感がみられるようにな […]

VOL.120 不妊9

日本において妊娠を望むカップルの10組に1組が不妊に悩んでいるといわれています。その原因が男性にある場合と女性にある場合の比率は、ほぼ同程度だそうですが、女性がご自身のせいではないかと悩んだりストレスや不安感を感じて相談にみえるケースが多いように思います。 女性の身体はとてもデリケートでストレスなども大きく影響します。きめ細やかに漢方薬を使い分けて、月経の状態や周期を整えていくことが大切です。 「36歳、主婦の方、結婚して2年になるが、子供ができない。月経周期は35日で、ストレスがあると遅れやす […]

VOL.83 不妊 ~その3~

漢方理論において、妊娠とは、子宮等だけではなく、肝・心・脾・肺・腎の五臓や衝脈・任脈などの共同作業によるものであり、中でも最も重要な臓腑は腎です。腎には成長発育、生殖の源となる基本物質が蓄えられていて、これを腎精と呼んでいます。腎精が不足すると生殖機能の低下、不妊、流産しやすい、月経不調、閉経が早まる、ホルモン分泌の異常、老化の早期化などが起こりやすくなると考えられています。そのため、漢方の不妊治療において、腎精を充実させることは必須です。 「35歳の女性。結婚して6年になるが、子供ができない。 […]

VOL.35 夏かぜ

毎年、今頃の時季になると、次のような感冒の患者さんが多くみられます。 「悪寒や発熱は軽度だが、身体が重だるく、頭も重い。下痢や吐き気などがあり、食欲が減少している。」典型的な夏カゼですね。 夏の感冒は湿度が高く、(漢方では湿邪といいます。)冷房によって発汗も不調になりがちで、また、暑さ等により体力も低下した状態で生じています。また、冷たい物を摂りすぎている人もいるでしょう。 西洋医学のカゼ薬や冬季に使われる葛根湯、麻黄湯などは、夏季では発汗が過多となりその後冷えてしまい、反対に悪化させてしまうこ […]