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元気堂の漢方薬通信
  • アレルギー性鼻炎

VOL.42 花粉症 ~その3~

今年も花粉症と聞いただけで、鼻がムズムズしてくるイヤな季節がやってきました。西洋医学の薬をのむと眠くなったり、喉が渇いて不都合な方、アレルギー体質を改善したい方は、漢方治療にトライしてみましょう。

花粉症の漢方治療は20種類以上のパターンがあり、使用する漢方処方も50を越えますが、中でも「風邪(ふうじゃ)」の存在は重要です。
漢方では外部環境の変化により疾病を引き起こすものを外邪と称し、「風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・熱邪」の六つがあります。なかでも「風邪」は「風寒」「風熱」「風湿」というように他の外邪と結びつきやすい性質があります。

スギ花粉は春風に乗ってやってくるので「風」の性質を持ち、「風邪」を追い出す代表的な漢方薬に「桂枝湯」があります。実際の治療では、それぞれの体質を考慮して「桂枝湯」の仲間から薬方を選定します。

31才の女性の場合、「くしゃみ、鼻水、鼻塞、目や皮膚の痒みなどがあり、屋外に出ると悪化し、マスクをしていると落ち着く。比較的汗をかきやすい。」といった症状でした。小青竜湯や葛根湯などを服用したことがあるが、無効だったとのこと。

桂枝湯の仲間である桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)を服用していただくことにしました。服用後鼻の症状が改善し、皮膚の痒みもなく、嫌々服用していた西洋薬は不要になり、喜んでいただけました。

漢方薬通信VOL.229 アトピー性皮膚炎と経皮感作

 近年のアトピー性皮膚炎の研究においては、「皮膚のバリア破壊」と「経皮感作」が重要なワードになっています。アトピー性皮膚炎は、環境要因や遺伝的な体質などから、皮膚のバリア機能が低下することにより発症し、アレルゲンや細菌などの異物が入りやすくなるため経皮感作が進み、さらにアレルギー体質が増強するとされています。  これを漢方的に考察すると、アトピー性皮膚炎の発症の根本は、人体の防御作用を担う衛気をはじめとする正気(気・血・津液・精・陰・陽)の不足と考えることができます。つまり、発病の基礎となる正気 […]

VOL.90 不妊 ~その5~

『中医症状鑑別診断学』によると、「妊娠適齢な女性が避妊を行わずに、結婚後2年以上妊娠しないこと」または、「過去に妊娠歴があって避妊せずに2年以上妊娠しないこと」を不妊(漢方では不孕(ふよう)といいます。)としています。 前者を「原発性不孕」後者を「継発性不孕」といいます。 「42歳、主婦の方、結婚後2年ほど経つが子供ができない。月経周期は26~30日。月経前になると下腹部や乳房が張って痛い、イライラしやすい。月経の量は少ないのに長く続く。手足が冷え、夜間尿がある。」とのこと。 腎陽虚証に肝気鬱結 […]

VOL.54 日本人に合った漢方薬

世の中は、漢方ブームなのか、最近、旅行のお土産や個人輸入などで、漢方薬や中国の健康食品などを購入され、それの使い方がわからないなどのお問い合わせが、以前より増えているようです。また、個人輸入の健康食品による副作用などの問題も多く見られています。 漢方には「因地制宜」といった考え方があり、地域が異なると、気候条件や生活習慣も異なり、また人の体質、発生しやすい疾病の種類や特徴なども異なるとされています。つまり、中国大陸における中医学は大変素晴らしいと思うのですが、それを風土・体質が違う日本人にそのま […]

漢方薬通信VOL.220 アトピー性皮膚炎の仕組みと漢方治療

 現代医学では、アトピー性皮膚炎の患者さんは、皮膚のバリア機能が低下しており、外からアレルゲンなどの刺激が入りやすくなり、炎症を引き起こすといわれています。また、皮膚から水分が失われやすくなるため、乾燥しやすくなります。さらに、神経が皮膚の表面に伸びてくるため痒みを感じやすい状態となり、掻くことにより、ますますバリア機能が低下します。また、経皮感作が進みやすくなり、一段とアレルギー体質が強くなってしまいます。  これを漢方的に考察してみると、皮膚のバリア機能の低下は「衛気虚」、乾燥や鱗屑は「血や […]