元気堂の漢方薬通信
VOL.78 花粉症 ~その7~
花粉症と聞いただけで、鼻がムズムズしてくるイヤな季節がやってきました。花粉症(アレルギー性鼻炎)は漢方では、「鼻きゅう」といい、鼻水、鼻づまり、クシャミ、涙目、目や喉の痒み等を共通の主症状とします。
漢方治療においては、花粉症の原因を随伴症状や悪化条件などから考察し分類します。「風寒」「中風」「風温」「風湿」「肝鬱」「湿痰」「実寒」「お血」「脾気虚」「脾陽虚」「肺陽虚」「腎陽虚」「腎陰虚」「肺陰虚」「気血両虚」等々‥‥。
当薬局では大きく二十三のパターンに分類し、約五十種類の処方を使い分けています。「花粉症」という病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。
また、花粉症や感冒の予防には、気を充実させておくことが大切であると漢方では考えています。特に、外部の刺激(花粉、ウイルス、細菌など)から身体を防御する働きをしている「衛気」の不足は、抵抗力が弱まり、花粉症や感冒になりやすくなります。さらに気の不足は身体を温める機能も低下しやすく、様々な疾患を起こしやすくなります。
ご自分に合った漢方薬で、気を充実させ、花粉症や感冒になりにくい身体を作り、快適に過ごしましょう。