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元気堂の漢方薬通信
  • 更年期障害

VOL.200 更年期のホットフラッシュ

日本産科婦人科学会のホームページによると「更年期障害の主な原因は女性ホルモンが大きくゆらぎながら低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。」と定義されています。

一方、漢方では、更年期障害を経断前後諸症などと呼び、その原因を「加齢に伴って腎精(ホルモン)が減少し、その結果、肝、心、脾などが影響を受けて発生する陰陽失調」としており、表現は異なりますが、似たような定義になっています。

47才のAさん「1年ほど前からイライラや不安感があり、落ち着かない。月経周期は不安定。ときどき、頭痛、めまい、耳鳴などがおこる。手足が冷えたり、ほてったりする。最もつらいのは、顔がカーッと熱くなることで、特に睡眠中に強く出るため、夜中に目が覚めてしまう。」とのことでした。

陰虚火旺と肝火上炎から、血熱を生じていると考え、丹梔逍遙散と知柏地黄丸を併用していただくことにしました。2週間ほどで、顔のほてりが減少し、睡眠状態も良くなりました。更なる改善を目指して、現在も服用中です。

更年期障害において、腎精の減少は、すべてのパターンに共通ですが、影響を受ける肝、心、脾の不調は、千差万別なので、一人一人に様々な不定愁訴がみられます。そのため、症状の原因をしっかりと漢方的に分析し、お身体に合った漢方薬を服用することが最も重要です。また、五臓六腑が不安定なため、精神的にデリケートになっていますので、上手にストレス解消することも大切です。

VOL.90 不妊 ~その5~

『中医症状鑑別診断学』によると、「妊娠適齢な女性が避妊を行わずに、結婚後2年以上妊娠しないこと」または、「過去に妊娠歴があって避妊せずに2年以上妊娠しないこと」を不妊(漢方では不孕(ふよう)といいます。)としています。 前者を「原発性不孕」後者を「継発性不孕」といいます。 「42歳、主婦の方、結婚後2年ほど経つが子供ができない。月経周期は26~30日。月経前になると下腹部や乳房が張って痛い、イライラしやすい。月経の量は少ないのに長く続く。手足が冷え、夜間尿がある。」とのこと。 腎陽虚証に肝気鬱結 […]

VOL.191 排卵痛の漢方治療

不妊の漢方相談では、月経の状態や月経周期に伴う体調についてお聞きしています。その中には、排卵痛を訴える方も少なくありません。排卵痛とは、排卵日やその前後の数日間に感じる痛みのことをいいます。卵巣のあたりが痛むという方が多いですが、痛みの程度や頻度は人それぞれ。疲労やストレスが影響することもあります。また、頭痛や、吐き気、浮腫などを伴うこともあります。 「37歳、結婚して3年になる妊娠ご希望の看護師さん。それまで、排卵痛を感じることはなかったのに、お仕事のストレスがあり、過労と睡眠不足が続いてから […]

VOL.165 不妊~その15~

漢方では、不妊のことを「不孕(ふよう)」といいます。その中には、子宮筋腫などの婦人科の合併症のある方も漢方相談にいらっしゃいます。 「35歳、結婚して4年。お仕事は出張が多く、超多忙。子宮筋腫が複数あり、高プロラクチン血症もある。不妊クリニックで顕微授精を行ったが、妊娠に至らない。採卵できないこともある。月経周期は24~28日。経血の色は暗紫色で、時々塊が混じる。月経前は、イライラしやすく、胸が脹る。心配性で、睡眠が浅く、毎晩のようにお小水に起きる。胃腸が弱く、少食で下痢しやすい。時々立ちくらみ […]

VOL.206 アトピー性皮膚炎と「バリア機能」

アトピー性皮膚炎は、皮膚の外側から来る刺激に対して、皮膚の内側がアレルギー反応を起こして発症するといわれています。外側からの刺激を受けやすい「皮膚バリア機能の低下」とアレルギー反応を起こしやすい「アトピー素因」とが、関わっていると考えられます。皮膚バリア機能の低下は、漢方では正気の不足と考えます。特に防御作用を受け持つ衛気という気が重要です。衛気が不足すると外部からの刺激や異物が入りやすくなります。また、津液や血の不足は、皮膚を滋潤することができずドライスキンとなります。 9才のA君「腕や膝裏、 […]