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元気堂の漢方薬通信
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VOL.178 更年期障害における頭痛

更年期障害は、西洋医学では、卵巣機能の低下によるホルモンの分泌不足、家庭環境や社会環境の変化による精神的ストレスなどを原因とする閉経前後にみられる身体的、精神的な諸症状とされています。漢方では、経断前後諸症などと称し、加齢に伴って腎精が減少し、その結果、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。腎精の消耗は閉経だけでなく、過労や不摂生などでも起こりますので、年齢に関係なく更年期のような症状が起こることもあります。
42才のAさん。「数ヶ月前から、側頭から後頭部にかけて隠痛或いは脹痛を生じ、のぼせ、肩こり、胸苦しさなどを伴う。ストレス、疲労などによって悪化しやすく、月経前や排卵時は特に悪化しやすい。疲れやすく、不安、イライラ、耳鳴、手足のほてりがある。寝つきは悪くないが、夜中に目が覚めやすい。」とのこと。「陰虚火旺」と「肝気鬱結」を兼ねていると考え、丹梔逍遙散と腎精を補う瓊玉膏を服用していただきました。
1ヶ月後のご来局時には、症状がほとんど無く、ご本人も「ウソみたい。」と晴れやかな表情。「月経前も楽に過ごせます。」と嬉しそうです。
更年期障害においては、様々な不定愁訴がみられますが、すべてのパターンに共通なのは腎精の不足が根本にあるということです。その点が、一般的な自律神経失調などと、大きく異ります。そのため、不定愁訴を治療する標治と腎精を補う本治を併行しておこなうこと(標本同治)が、必要であり、治療の早道となります。更年期は、次に来る新しい人生の節目のような時期です。漢方を上手に使って、快適に乗り切りましょう。

 

VOL.91 アトピー性皮膚炎~その9~

「アトピー性皮膚炎」は、当薬局でも御相談が多い疾患の一つです。漢方では、「浸淫瘡」「血風瘡」「四弯風」「旋耳瘡」「異位性皮膚炎」「遺伝過敏性皮炎」「変位性皮膚炎」等と称しますが、発生頻度は日本の方が高いようです。 20歳のA子さん。「肘の裏や膝の裏を中心に、皮膚が乾燥し、痒みが強い。患部は淡紅色~淡褐色、汗をかくと痒みが増す。疲労や睡眠不足で症状が悪化する。月経周期が30~70日で不安定。月経痛有り。月経前になると食欲が増したり、不安になりやすい。以前ストレスで月経が来なくなったことがある。疲れ […]

VOL.201 ストレスとアトピー性皮膚炎

成人のアトピー性皮膚炎は、幼少期に発症しそのまま消退せず成人まで続く場合と、外部環境、ストレス、過労、食事の偏りなど、様々なことから、成人になって再燃する場合がみられます。 「38才のA子さん。幼い頃から身体が弱く、アレルギー体質だったが、大きな皮膚のトラブルは無かった。18才の時、大学受験でストレスがかかり、皮膚の痒みや紅斑が発症。その後、外用剤などで症状は落ち着いたが、ストレスなどのきっかけで発症する。現在は、背中からお尻、足にかけて赤みと痒み、乾燥、落屑があり、ジュクジュクしている部分も多 […]

VOL.31 喘息(ぜんそく)

ある日の午前中の事です。三十代半ばくらいの女性が来局し、「子供が喘息なので、小青竜湯をください。」との事。お話をお聴きすると、「小学一年生の女の子、月に1~2回の発作を繰り返し、今も軽い発作が起きている。咳やゼーゼー、黄色い粘っこい痰をだす。喉が渇いて、冷たい物を欲しがる。」といった症状でした。 小青竜湯の適応である『冷哮』の「透明~白い痰をだす。喉は渇かず、温かい物を好む…。」とは、まるっきり当てはまらず、むしろ正反対の『熱哮』のパターン。その方に、「同じ小児喘息でも漢方では、タイプによって処 […]

VOL.102 夜尿症

夜尿症は、漢方では「小児遺尿」ともよばれ、3歳以上の小児が睡眠中に1回から数回、 無意識に排尿し、目覚めた後で気づくことを言います。 一般的には「おねしょ」と言ったほうがわかりやすいですね。 Mちゃんは4才の女の子、「比較的寒いときや、幼稚園で嫌なことがあったりすると夜尿が続く。日中も頻尿になり、今行ったと思ったら、すぐに行きたくなる。心配性、怒りっぽい、暑がりで寒がり、頭に汗をかきやすい。夜泣きすることもある。普段から体温がやや低め。食欲や便通にムラがある。」といった症状でした。 心神失養と腎 […]