お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信
  • 養生

VOL.212 冬の養生法

漢方の聖典の一つである『黄帝内経素問』の四気調神大論には、

「冬三月、此れを閉蔵と謂(い)う。水凍り、地裂ける。陽を擾(みだ)すことなかれ。」と書かれており、冬は、万物の機能が閉蔵し、寒さが強いため、人体の陽気の損傷に気をつける必要があることを説いています。

1.寒さ対策

『黄帝内経素問』の厥論には、「陽気は足の五指の表より起こり、陰脈なる者は、足下に集まりて足心に聚(あつ)まる。」と記されています。足には重要な三つの陽経の終点の経穴と三つの陰経の起点の経穴があります。漢方では、「寒従脚起」といって「寒さは足下からやってくる。」という考え方があり、足を冷やしてしまうと足だけではなく、経絡の陽気も損傷しやすくなるため、様々な疾患の原因になります。また、陽気の損傷による防御作用の低下から感冒などに対する抵抗力も弱くなります。

元気に過ごすためには、足を暖かく保つことは大変重要です。

2.冬の睡眠

『黄帝内経素問』の四気調神大論には、「早く臥し、晩(おそ)く起き、必ず日光を待ち、・・・」とあり、冬は他の季節より、「早寝遅起」を推奨しています。お仕事や学校などで、「遅起」は難しいと思いますが、いつも以上に夜更かしを避け、ゆっくりと休みたいものです。

3.冬の食べ物

漢方では、冬は水の季節であり、五臓では腎の養生が大切といわれています。黒色の食材を摂ると良いとされ、黒豆・黒ゴマ・黒キクラゲ・黒米・黒ナツメ・プルーンなどが推奨されます。その他、山芋・里芋などのミネラルの多い根菜も腎を滋養します。身体を温めるには、鶏肉・羊肉などの温性の肉類も大切です。

現代社会に生きていると、養生を徹底することは、なかなか難しいですね。

私自身も、実践できてないことだらけですが、

少しでも季節に応じた養生法で、元気に過ごしたいものです。

VOL.80 月経不順 ~その2~

漢方では、月経を一定の規律をもった周期的な子宮からの出血と定義し、月経周期が21日以下のものを経行先期、35日以上のものを経行後期、短縮したり延長したりして不規則なことを経行先後無定期と称して分類しています。さらに、随伴症状や体質などを考慮し、「血熱」「陰虚火旺」「肝気鬱結」「肝火上炎」「気虚」「血虚」「陽虚」「陰虚」「気血両虚」「腎気不固」「血お」「実寒」等々に分類し、約六十種類ほどの薬方を使い分けていきます。 19才のAさん。「月経周期が14日から60日くらいで、一定しない。月経量が少ない。 […]

VOL.144 耳鳴~その2~

耳鳴とは、実際には音がしていないのにも関わらず、何かが聞こえるように感じる現象をいいます。単側の耳に起きる場合もあるし、両耳に発症する場合もあります。  漢方では、耳は臓腑でいうと特に肝胆、脾、腎と関連しているといわれ、耳鳴は、ストレスや過労、老化、食事などの不摂生、身体虚弱、発熱性疾患、上気道炎などが耳鳴の原因とされています。  76才の女性、「両耳に発症する耳鳴。セミの鳴き声のような音が持続する。左が特にひどい。疲れたときや夕方に悪化しやすい。普段からストレスが多い。下肢が冷えて重だるい。肩 […]

VOL.46 肩こり

36才の主婦のAさん。平素から胃腸が弱く、疲れ易く、体調を崩すと漢方薬で立て直しています。今回は「普段からある肩こりがひどくなった。肩の筋が突っ張っている感じ。特に朝起きた時は、首が後へ回せないほど。気候は温かくなってきたのに手足が冷え、冷たいものは飲みたくない。整体などにも行ってみたが、治療直後は良くなるが、また再発する。」といったご相談でした。 冷えが主な原因の肩こりと考え、桂枝人参湯を服用して頂きました。一週間後に爽やかな表情で来局し、首を回して見せてくれました。 「肩こり」というとすぐ「 […]

VOL.94 無排卵性月経

無排卵性月経とは、出血はあるものの、排卵が認められない生理のことをいいます。高温期と低温期の差がなく、月経周期が不安定で不正出血が起こりやすいのが特徴です。 無排卵の状態で放置しておくと、不妊や無月経の原因になるほか、更年期以降の子宮がん発生率も高くなってしまうこともあります。 30才のA子さん、「基礎体温が高温と低温の二相にならず、月経周期が25~40日くらいで一定しなくなったため、病院に行ったら『排卵していない』と言われた。 少し前にストレスが多い状態が続き、イライラしていた。足が冷え、肩こ […]