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元気堂の漢方薬通信

VOL.89 耳鳴

耳鳴とは、実際には音がしていないのにも関わらず、何かが聞こえるように感じる現象をいいます。
単側耳に起きる場合もあるし、両側耳に発症する場合もあります。

44才男性「両側耳に発症する耳鳴。左が特にひどい。8ヶ月程前に過労とストレスが多かったときにキーンという音の耳鳴が発症し、仕事上、建築の現場など騒音の大きなところに行くことが多いため、さらに悪化した。また、ストレスのため飲酒過多気味。
現在は、蝉の鳴くような音で側頭部の頭重や頭痛を伴う。起床時と疲労時に悪化する。イライラや肩こりがあり、夜中に目が覚めやすい。」との事でした。「胆鬱痰擾」に「気血両虚」を伴うと判断し、加味温胆湯を服用していただくことにしました。
過労による「腎精虚損」もみられたため、腎精を補う瓊玉膏も併用しました。

二週間後、耳鳴りの音が小さくなったとうれしい御報告をいただき、その後も徐々に緩解しているようです。

一口に「耳鳴」といっても様々で、ストレスなどの精神刺激による「肝火」「肝陽上亢」「胆鬱痰擾」、血の流れが悪いことによる「血瘀」、胃腸が弱いことによる「脾胃虚弱」、過労や老化などによる「気血両虚」「腎精虚損」…など、個々の症状、体質によって、多くのパターンが存在するため、漢方の治療も千差万別です。耳鳴の発症時の状況、悪化条件、好転条件、随伴症状などから、きちんと判別し、その方に合った治療法及び漢方薬を決定することが治療のカギとなります。

VOL.58 アトピー性皮膚炎2

「アトピー性皮膚炎」は、当薬局でも御相談が多い疾患の一つです。漢方では、「浸淫瘡」「血風瘡」「四弯風」「旋耳瘡」「異位性皮膚炎」「遺伝過敏性皮炎」「変位性皮膚炎」等と称しますが、発生頻度は日本の方が高いようです。 「3歳の男の子。皮膚全体が淡紅色~淡褐色、掻くとジュクジュクする。汗をかくと痒みが増す、食が細く好き嫌いが多い。お菓子やジュース類が好き。やや軟便気味。病院では、抗アレルギーの飲み薬とステロイドの塗り薬を処方されているが、一進一退。」との事でした。 胃腸が弱く消化能力が十分でないためア […]

VOL.135 まぶたの痒み

当薬局だけかもしれませんが、最近立て続けに、瞼(まぶた)の痒みや赤みのご相談をお受けしました。 気温や湿度の急激な変化に皮膚がダメージを受けている方が多いのかもしれません。 瞼は、身体の中でも一、二番目に皮膚の薄く、様々な刺激を受けやすい部位です。アトピー性皮膚炎の治療の時なども注意が必要です。 42才のAさん。「数ヶ月前から、瞼の痒み、赤みが気になる。患部は乾燥しているが、時々掻き壊すとジュクジュクすることがある。症状は夕方に強くなりやすく、疲労や睡眠不足、ストレスなどで発症しやすい。食欲はあ […]

VOL.193 過敏性腸症候群(IBS)の漢方治療

日本消化器病学会ガイドラインによると、過敏性腸症候群(IBS)は、「お腹の痛みや調子がわるく、それと関連して便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が数ヵ月以上続く状態のときに最も考えられる病気です。」と記載されています。食べ物を消化・吸収し、不要なものを便として体の外に排泄するための腸の収縮運動や知覚機能は、脳と腸の間の情報交換により制御されています。この情報交換の信号が、過敏に強くなってしまうと、過敏性腸症候群(IBS)を引き起こします。 「34才のA子さん。数ヶ月前から、下痢 […]

VOL.57 蓄膿症2

蓄膿症は現代では副鼻腔炎と呼ばれ、鼻漏、後鼻漏、鼻塞、嗅覚障害、頬部・鼻根部の鈍痛、頭痛、頭重などの症状がみられます。 漢方では『鼻渊(びえん)』と称し、外部の環境の影響により引き起こされる「風寒」「風熱」、ストレスが原因の「肝気鬱結」「肝火上炎」「胆腑鬱熱」、暴飲暴食や食事のかたよりによる「脾胃実熱」、消化器や肺の虚弱による「脾虚痰濁」「脾胃虚弱」「肺脾虚寒」、鼻腔の血行不良による「血ォ」などのパターンに分類し、さらに詳細に弁証した上、薬方を決定します。 10歳の男の子、「鼻づまりがひどく、膿 […]