お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信
  • 不妊
  • 多嚢胞性卵巣症候群

VOL.208 多嚢胞性卵巣症候群を伴う不妊

不妊の漢方相談にいらっしゃる方の中で、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)といわれている方が増えてきているように感じます。PCOSは、排卵障害のひとつです。スムーズに排卵できないため、生理が遅れたり、生理が来ないこともあります。そのため、結婚後早い時期から“妊活”を開始される方も多いようです。

「29歳、結婚して3年。結婚半年で妊活をスタート。その検査で、PCOSといわれた。人工授精を数回行ったが、妊娠に至らず、体外受精を勧められている。生理周期は29~36日、ストレスで遅れやすい。経血の色は明るいが、塊が混じる。生理痛は、生理前半に断続的な絞痛があり、鎮痛剤を服用する。温めるとラクになる。生理開始前後に、下腹部が張る。生理前には、足のむくみ、胸の脹り、下腹部痛があり、イライラしやすい。倦怠感が強く、仕事を休むこともある。排卵時には、軟便になり、排卵痛もある。寒がりで、疲れやすく、時々めまいを感じる。夜間尿は、週に1~2回。」とのことでした。

肝鬱血虚に痰湿を伴っていると考え、当帰芍薬散と香蘇散を服用していただくことにし、腎精を補うために、瓊玉膏も併用しました。服用開始から2ヶ月ほどで、生理痛、生理前の腹痛、排卵痛が軽減し、鎮痛剤は不要になりました。生理前の体調も改善し、いつも通りに過ごせるようになりました。さらに2ヶ月で、めでたく妊娠。安胎の漢方薬も服用し、産休までお仕事を続け、無事出産。お電話の声は、とても明るく、育児を楽しんでいるご様子でした。

女性の身体は、生理前や排卵時には、気が滞りやすいものです。気滞によって起こる症状はさまざまですが、気滞がPCOSの誘因のひとつになっているケースも少なくないようです。お身体に合った漢方薬をセレクトして、妊娠しやすいコンディションに整えていきましょう。当薬局では、不妊の漢方相談は、出産経験もある専門の女性薬剤師が主に対応させていただいております。安心してご相談ください。

VOL.162 咳喘息

Aさんは、50代の男性。「1ヶ月以上前に、カゼをひき、その後、忙しかったため無理をしすぎたせいか、カゼは治ったはずなのに、ひどい咳が治まらない。血中酸素濃度も低下しており、医師から『咳喘息』と診断された。喘鳴や呼吸困難はなく、少し息苦しい程度。痰はなく空咳が続く。疲れやすく、日中も眠くなりやすい。食後は特に眠気がひどい。咳は寒さや疲労で悪化しやすく、身体を温めたり休息で緩解する。汗をかきやすい。」といった症状でした。「脾肺陽虚」と判断し、甘草乾姜湯と医王湯を服用していただくことにしました。 服用 […]

VOL.71 アトピー性皮膚炎~その6~

「24才女性、1才半からアトピー性皮膚炎。5年ほど前から地元のA漢方薬局にて、漢方治療。3年ほど服用したが、改善がみられずむしろ悪化したため、皮膚科に受診し、ステロイド治療。 昨年12月より、当薬局の知人であるB薬局にて漢方治療、やや良いが一進一退なので。」とのことで、B薬局さんからのご紹介で、他県から当薬局にご来店されました。 「手足が冷えやすく寒がり。疲れやすい。皮膚症状は、眼瞼部や顎、首、両腕が特にひどく、痒みはもちろん、赤み、乾燥、肥厚、落屑、血痂がみられる。過労や睡眠不足、ストレス、月 […]

VOL.212 冬の養生法

漢方の聖典の一つである『黄帝内経素問』の四気調神大論には、 「冬三月、此れを閉蔵と謂(い)う。水凍り、地裂ける。陽を擾(みだ)すことなかれ。」と書かれており、冬は、万物の機能が閉蔵し、寒さが強いため、人体の陽気の損傷に気をつける必要があることを説いています。 1.寒さ対策 『黄帝内経素問』の厥論には、「陽気は足の五指の表より起こり、陰脈なる者は、足下に集まりて足心に聚(あつ)まる。」と記されています。足には重要な三つの陽経の終点の経穴と三つの陰経の起点の経穴があります。漢方では、「寒従脚起」とい […]

VOL.107 アトピー性皮膚炎13

Aくんは6ヶ月の男の子。 「顔全体、特に?と額に淡紅色の紅斑、乾燥、鱗屑がみられ、まぶたの周辺は掻くとジュクジュクすることもある。耳切れが生じている。膝の裏にも紅斑がみられる。暑がりで汗をかくと痒みが増す。大便は2~3日に1回。 病院では、ステロイドの塗り薬と保湿薬を処方されているが、あまり良くならない。」との事でした。 「脾気虚証」タイプのアトピー性皮膚炎と判断し、黄耆建中湯を服用してもらいました。最初の2週間でかなり改善が見られ、便通も1日1回になってきました。その後、来局のたびに改善し、現 […]