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元気堂の漢方薬通信
  • 不妊

VOL.181 不妊と卵巣年齢

漢方では、不妊のことを「不孕(ふよう)」といいます。不孕の漢方相談にみえる方の多くは、不妊クリニックでの治療も行っています。なかには、「卵巣年齢は○才だそうです。」と話される方もいらっしゃいます。卵巣年齢の指標になるのはAMH(抗ミュラーホルモン)といって、卵巣の中に残っている卵子の数の目安となる数値です。卵子の質の指標ではないので、妊娠率と一致するものではありません。

「35歳、結婚して5年の主婦の方。顕微授精を2回行ったが妊娠に至らず、卵巣年齢は45歳と言われた。」すっかり落ち込んで、「私にも有効な漢方薬はありますか。」とのお問い合せ。「ストレスが強い。月経痛は刺すような痛みで、温めるとラクになる。痛みのため夜中に目が覚めることがある。経血に塊が混じる。下半身は冷えるが、のぼせもある。月経前に、乳脹、浮腫、頭痛、便秘があり、イライラしやすい。舌や唇は暗紫色で、顔色も暗い。」気滞血瘀証と判断して、折衝飲を服用していただくことにしました。腎精を補うため、瓊玉膏も併用しました。1ヶ月の服用で、気持ちが安定してきて、冷えものぼせも和らいできました。徐々に、月経痛や月経前の状態が改善し、唇や顔色も明るくなってきました。そして8ヶ月後、なんと自然妊娠。妊娠中を健やかに過ごすため安胎の漢方薬も服用していただき、無事出産。笑顔でご報告くださいました。

漢方では不妊を月経や全身の症状から、「腎陽虚証」「腎陰虚証」「気血両虚証」「肝気鬱結証」「痰湿証」「血瘀証」などに分類し、それぞれに応じた五十ほどの処方を組み合わせていきます。妊娠しやすいようコンディションを整えるためには、お身体に合った漢方薬をセレクトすることが大切です。当薬局では、不妊のご相談は出産経験のある女性薬剤師が主に対応させていただいております。安心して、ご相談下さい。

VOL.53 花粉症 ~その4~

花粉症(アレルギー性鼻炎)は漢方では、「鼻キュウ」といい、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、涙目、目や喉の痒み等を共通の主症状としますが、まず、それ以外に付随する症状から、病態の分類を行います。 「花粉症」という病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。当薬局では、花粉症を大きく二十三のパターンに分類し、約五十種類の処方を使い分けています。 その中で比較的多くみられる方の一つに、普段から寒がりで、手足が冷えるタイプがあります。このタイプの方は、漢方では「陽虚」とい […]

VOL.176 産後の不調

漢方では、出産後から産褥期までの間に発症する分娩や産褥と関連性のある疾病を「産後病」といいます。漢方の聖典の一つである『金匱要略』でも「婦人産後病脈証并治」として専門的に論述しています。現代の中医婦科学(産婦人科のこと)の文献においても、産後血暈、産後痙証、産後腹痛、産後悪露不絶、産後発熱、産後大便難、産後排尿異常、産後自汗或いは盗汗、産後身痛、缺乳(乳汁不足)、乳汁自出などの記載がみられ、産後病を重要視しています。 39才のAさん、「出産して2ヶ月目。疲れ切っているのに寝つきが悪く、睡眠が浅い […]

VOL.119 更年期障害4

腎臓は、血液からの老廃物や余分な水分を濾過し尿として排泄する器官ですが、漢方でいう「腎」とは、そのような働きに加えて、ホルモンの要であると考えられています。 更年期障害は、漢方では経断前後諸症などと称し、閉経前後に腎精(ホルモンと考えるとわかりやすいです。)が急速に減少することにより、身体のバランスがくずれて発症します。 そして、腎精の不足が、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などにも影響を及ぼすと考えられています。 腎精の消耗は閉経だけで […]

VOL.139 不妊 ~その11~

漢方では、不妊のことを「不孕(ふよう)」といいます。 『中医症状鑑別診断学』によると、「妊娠適齢な女性が避妊を行わずに、結婚後2年以上妊娠しないこと」または、「過去に妊娠歴があって避妊せずに2年以上妊娠しないこと」とあります。 「33歳、パソコンを多く使うお仕事をしている方。結婚後3年ほど経つが子供ができない。月経周期は29~34日。月経前になると、臍傍が痛み、胸が張り、足がむくみ、イライラしやすい。手足が冷えるのは、寒い時と、緊張した時。いつもは温かいものを好むのに、時々冷たいものを少量飲みた […]