お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信

VOL.144 耳鳴~その2~

耳鳴とは、実際には音がしていないのにも関わらず、何かが聞こえるように感じる現象をいいます。単側の耳に起きる場合もあるし、両耳に発症する場合もあります。
 漢方では、耳は臓腑でいうと特に肝胆、脾、腎と関連しているといわれ、耳鳴は、ストレスや過労、老化、食事などの不摂生、身体虚弱、発熱性疾患、上気道炎などが耳鳴の原因とされています。
 76才の女性、「両耳に発症する耳鳴。セミの鳴き声のような音が持続する。左が特にひどい。疲れたときや夕方に悪化しやすい。普段からストレスが多い。下肢が冷えて重だるい。肩こり、腰痛がある。」との事でした。
 「腎陽虚」に「肝気鬱結」を伴うと判断し、腎気丸と逍遙散を服用していただくことにしました。二週間ほどで、耳鳴りの音が小さくなったとうれしい御報告をいただき、その後も悪化、緩解を繰り返しましたが、一年ほどで、ほとんど気にならなくなりました。
 一口に「耳鳴」といっても漢方の分類は様々で、ストレスなどの精神刺激による「肝気鬱結」「肝火上炎」「肝陽上亢」、血の流れが悪いことによる「血瘀」、胃腸が弱いことによる「脾胃虚弱」、飲食の不摂生などによる「痰濁上擾」、過労や老化などによる「気血両虚」「腎精虚損」…など、個々の症状、体質によって、多くのパターンが存在するため、治療も千差万別です。耳鳴の発症時の状況、悪化条件、好転条件、随伴症状などから、きちんと判別し、その方に合った治療法及び漢方薬を決定することが治療のカギとなります。

VOL.194 ストレスで悪化する喘息

日本呼吸器学会のホームページによると、「喘息は気道に炎症が続き、さまざまな刺激に気道が敏感になって発作的に気道が狭くなることを繰り返す病気」とされています。 症状は「発作的に咳や痰が出て、ゼーゼー、ヒューヒューという音を伴って息苦しくなり、夜間や早朝に出やすい。」のが特徴です。ダニ、花粉や食物などのアレルギー、感染症、自律神経の失調、精神的要因、ホルモン異常など、喘息の発症には、さまざまな原因が複雑に絡み合っていると考えられています。 32才のAさん。「以前から、時々、喘息発作を起こすことがあっ […]

VOL.171 不妊と卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

漢方では、不妊のことを「不孕(ふよう)」といいます。不孕の漢方相談にいらっしゃる方の多くは、不妊クリニックでの治療も行っています。なかには、排卵誘発剤を用いていて「卵巣が腫れているから、治療を少しお休みしましょう」と言われる方もいらっしゃいます。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)かもしれません。 「38歳、結婚して2年が経過する方。お仕事が超多忙で、家事との両立に苦心している。疲れやすく、体重が減少し、月経が来なくなってしまった。心配になり婦人科を受診。排卵誘発剤があれば月経が来るが、卵巣が腫れたた […]

VOL.32 生理痛

生理痛は、漢方では、「経行腹痛」「痛経」等ともいい、月経期或いは月経前後に、下腹部に耐え難い痛みが生じる事をいいます。劇痛が甚だしければ、昏厥に至ることもあり、生理痛の重い女性にとっては、大きな悩みのタネです。また、比較的、漢方薬がよく使われている疾患の一つですが、思ったほど効果が上がっていないのが現状です。 その理由は、使われているのが、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)に代表される血液の流れを良くする活血剤ばかりだからです。活血剤は、血液の流れが滞っていることによって痛みを生じる『血オ証』に […]

VOL.186 不妊と排卵痛の漢方治療

漢方では、不妊のことを「不孕(ふよう)」といいます。不孕の漢方相談の際には、月経の状態や体調をお聞きします。月経痛がつらいという方も多いですが、なかには、排卵痛が気になる方も少なくありません。排卵痛とは、排卵日やその前後の数日間に感じる痛みのことをいいます。卵巣のあるあたりに痛みを感じる方が多く、痛みの程度や頻度はひとそれぞれで、疲れやストレスが影響することもあります。また、頭痛や、吐き気、浮腫などを伴うこともあります。「29歳、結婚して3年になる看護師さん。月経周期は30日。経血は暗紫色で塊が […]