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元気堂の漢方薬通信

VOL.109 めまい2

「64才女性、主訴はめまい。回転性ではなく、顔がのぼせて、ふらふらして立っていられない。特に起床時や夕方に発症しやすい。時々、イライラ、不安感や動悸を伴う。手足が冷えやすく、夜間尿一回。首・肩のこりがひどく、腰や膝の痛みもある。食欲はあるが食は細い。」との事。

肝陽上亢と痰濁上擾、腎陽虚を兼ねていると考え、釣藤散と至宝三鞭丸を服用していただくことにしました。
一ヶ月後、一人で歩けるようになり、元気な表情で、お見えになりました。服用を始めて一週間ほどから、症状が緩解してきたそうです。「手足も温まってきて、とても楽です。」と喜んでいただけました。

漢方ではめまいを主訴、悪化条件、好転条件、随伴症状、現病歴などから、いくつかのパターンに分類していきます。
例えば、身体の水分代謝の失調が主な原因の「水飲阻滞」「痰濁上擾」「痰熱上擾」、血の流れが悪いことが原因となる「瘀血阻滞」、疲労などが主な原因となる「気虚下陥」「気血両虚」「腎陽虚」「腎陰虚」「腎陰虚火旺」、ストレスが主な原因となる「肝気鬱結」「肝火上炎」「肝陽上亢」「肝陽化風」などに分類し、さらに詳細に弁証した上、薬方を決定します。めまいを発症したときの状況が大切であり、他の疾患と同様、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。
中年以降のめまいは、脳血管障害などに発展する可能性もあります。そのため、めまいの予防・治療は大変重要であると言えます。

漢方薬通信VOL.226 ニキビと治病求本

 漢方では、基本的に「○○に効く薬」というものはありません。それは、漢方治療の基本原則に「治病求本」という考え方があるからです。「治病求本」とは疾病の根本原因を追求し、病気の本質を見極めて治療を行うことです。  ニキビを例にとってみると、すべての人のニキビに効く薬は無く、ニキビの部位、大きさ、色、形などの患部の状態はもちろん、悪化条件、好転条件、随伴症状などから、ニキビの発生原因を漢方的に追求し、その本質から、「風熱」「脾胃湿熱」「肝胆湿熱」「実寒」「肝気鬱結」「痰凝」「瘀血」「脾気虚」「陽虚」 […]

VOL.111 腰痛2

男性、50歳。 「数日前にぎっくり腰(急性腰痛症)になり、左腰部が引きつるように痛い。痛みは寒冷により悪化し、温めたり、入浴により軽減する。お仕事が忙しく、徹夜が続いたりする。7月にも発症したばかりで、ここ数年、年に1回程度発症する。疲れやすくストレスも多い。暑がりで寒がり。普段から肩こりや耳鳴がみられる。」とのこと。 過労やストレス、冷えが原因となり、『陽虚証』をひきおこしたと考え、桂枝加芍薬湯と腎気丸を併用していただくことにしました。10日後来局し、「数日間服用すると、痛みがなくなった。」と […]

VOL.101 花粉症8

今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は地域差がありますが、昨年の2~10倍といわれており、平年より多いという予想です。 すでに症状が出始めた方もいらっしゃいます。 花粉症(アレルギー性鼻炎)は漢方では、「鼻鼽」といい、鼻水、鼻づまり、クシャミ、涙目、目や喉の痒み等を共通の主症状とします。 他の疾患同様、「花粉症」という病名にとらわれずに、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。 「風寒」「中風」「風温」「風湿」「肝鬱」「湿痰」「実寒」「瘀血」「脾気虚」「脾陽虚」「肺陽虚」「腎陽虚 […]

VOL.201 ストレスとアトピー性皮膚炎

成人のアトピー性皮膚炎は、幼少期に発症しそのまま消退せず成人まで続く場合と、外部環境、ストレス、過労、食事の偏りなど、様々なことから、成人になって再燃する場合がみられます。 「38才のA子さん。幼い頃から身体が弱く、アレルギー体質だったが、大きな皮膚のトラブルは無かった。18才の時、大学受験でストレスがかかり、皮膚の痒みや紅斑が発症。その後、外用剤などで症状は落ち着いたが、ストレスなどのきっかけで発症する。現在は、背中からお尻、足にかけて赤みと痒み、乾燥、落屑があり、ジュクジュクしている部分も多 […]