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元気堂の漢方薬通信

VOL.39 蓄膿症

蓄膿症は現代では副鼻腔炎と呼ばれ、鼻漏、後鼻漏、鼻塞、嗅覚障害、頬部・鼻根部の鈍痛、頭痛、頭重などの症状がみられます。

漢方では『鼻渊(びえん)』と称し、
・外部の環境の影響により引き起こされる「風寒」「風熱」
・ストレスが原因の「肝気鬱結」「肝火上炎」「胆腑鬱熱」
・暴飲暴食や食事のかたよりによる「脾胃実熱」
・消化器や肺の虚弱による「脾虚痰濁」「脾胃虚弱」「肺脾虚寒」
・鼻腔の血行不良による「血オ」
などのパターンに分類し、さらに詳細に弁証した上、薬方を決定します。

「41歳の男性、夕方になると鼻づまりがひどくなる。朝は透明な鼻水が多い。大便は一日一回だが、下痢をしやすい。設計の仕事をしていて、一日中コンピュータに向かっている事が多く、目が疲れる。やや眠りが浅い。以前、別の漢方薬局で葛根湯加川キュウ辛夷を服用したが無効だった。」との事。

「肝鬱化火兼脾虚痰濁」と判断し、丹梔逍遙散と半夏白朮天麻湯を服用していただきました。服用後、次第に鼻水、鼻塞ともに改善し、三ヶ月ほどたった現在は漢方薬を服用する回数も減らしている様ですが、もうほとんど症状はありません。「漢方薬も効くんですね。」と半信半疑?

最近では、コンピュータの普及で大変便利になり、私自身もその恩恵にあずかっていますが(この原稿もそうです。)、目の酷使などから、このような気がつかないストレスになっている場合も多くみられます。ご注意を‥‥‥。

VOL.67 漢方治療の原則

漢方治療の原則に「治病求本(病を治するには必ず本を求む)」という言葉があります。これは、病気を治すためには、必ずその本質を明らかにしなければならないという意味です。カゼだから○○湯、下痢だから○○湯、鼻炎には○○湯、生理痛には○○湯…では、効果は期待できません。その症状がどのような原因で、どのような仕組みで起きているかを考察し、病気の本質を探求することが、漢方治療において大変重要です。 頭痛を例にとってみましょう。 まず、その方の自覚症状をお聞きします。その際、痛む部位、どのような痛みか、随伴症 […]

VOL.56 月経不順

漢方では、月経を一定の規律をもった周期的な子宮からの出血と定義し、月経周期が21日以下のものを経行先期、35日以上のものを経行後期、短縮したり延長したりして不規則なことを経行先後無定期と称して分類しています。 さらに、随伴症状や体質などを考慮し、「血熱」「陰虚火旺」「肝気欝結」「肝火上炎」「気虚」「血虚」「陽虚」「陰虚」「気血両虚」「腎気不固」「血ォ」「実寒」等々に分類し、約六十種類ほどの薬方を使い分けていきます。 33才のAさんは「月経周期が28日から60日くらいで、一定しない。ストレスや冷え […]

VOL.46 肩こり

36才の主婦のAさん。平素から胃腸が弱く、疲れ易く、体調を崩すと漢方薬で立て直しています。今回は「普段からある肩こりがひどくなった。肩の筋が突っ張っている感じ。特に朝起きた時は、首が後へ回せないほど。気候は温かくなってきたのに手足が冷え、冷たいものは飲みたくない。整体などにも行ってみたが、治療直後は良くなるが、また再発する。」といったご相談でした。 冷えが主な原因の肩こりと考え、桂枝人参湯を服用して頂きました。一週間後に爽やかな表情で来局し、首を回して見せてくれました。 「肩こり」というとすぐ「 […]

VOL.196 アトピー性皮膚炎と感染症

アトピー性皮膚炎の発症には、多くの要因が絡み合っており、様々なことに影響されやすいため、なかなか手強い疾患です。漢方的にみるとその発症の根幹は、気・血・津液・精などの正気が不足することによる皮膚バリア機能の低下と考えられます。そのため、暑さ、寒さ、乾燥、湿気などの環境の変化や、ハウスダスト、食物などのアレルゲンに反応しやすくなり、発症或いは悪化します。また、正気の不足による皮膚バリアの低下のため、皮膚感染症を合併することもあります。中でも多く見られるのは、伝染性膿痂疹(とびひ)です。 「22才の […]