お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
元気堂の漢方薬通信
  • アトピー性皮膚炎

VOL.135 まぶたの痒み

当薬局だけかもしれませんが、最近立て続けに、瞼(まぶた)の痒みや赤みのご相談をお受けしました。
気温や湿度の急激な変化に皮膚がダメージを受けている方が多いのかもしれません。

瞼は、身体の中でも一、二番目に皮膚の薄く、様々な刺激を受けやすい部位です。アトピー性皮膚炎の治療の時なども注意が必要です。

42才のAさん。「数ヶ月前から、瞼の痒み、赤みが気になる。患部は乾燥しているが、時々掻き壊すとジュクジュクすることがある。症状は夕方に強くなりやすく、疲労や睡眠不足、ストレスなどで発症しやすい。食欲はあるが、胃がもたれやすく、やや軟便気味。日常的に睡眠不足で、眠りも浅い。貧血気味で、手足の痺れ、不正出血などもみられる。消風散や温清飲などの漢方薬を服用してみたが無効だった。」といった症状でした。

疲労、ストレスなどによる気血両虚・心脾両虚と考え、帰脾湯を服用していただくことにして、スキンケアの指導もさせていただきました。
二週間でかなり回復。二ヶ月ほどで、痒み等の症状は、ほとんど落ち着き、皮膚の乾燥も改善してきました。胃腸の調子も良いようで、不正出血も起こらないそうです。

漢方では、皮膚の症状、悪化条件、好転条件、随伴症状などから、「瞼の痒み」を気温や湿度の変化などの外からの刺激による「風寒」や「風熱」、ストレスによる「肝気鬱結」や「肝鬱化火」、過労や睡眠不足による「気血両虚」や「陰血虧虚」或いは「陰虚火旺」、過食などの飲食の不摂生による「胃熱熾盛」や「食滞化火」、胃腸の弱りが原因となる「脾気虚」や「脾陽虚」、症状の長期化による色素沈着などがみられる「血瘀阻滞」等々の様々なパターンに分類し、更に詳細に判断して漢方処方を使い分けていきます。

VOL.54 日本人に合った漢方薬

世の中は、漢方ブームなのか、最近、旅行のお土産や個人輸入などで、漢方薬や中国の健康食品などを購入され、それの使い方がわからないなどのお問い合わせが、以前より増えているようです。また、個人輸入の健康食品による副作用などの問題も多く見られています。 漢方には「因地制宜」といった考え方があり、地域が異なると、気候条件や生活習慣も異なり、また人の体質、発生しやすい疾病の種類や特徴なども異なるとされています。つまり、中国大陸における中医学は大変素晴らしいと思うのですが、それを風土・体質が違う日本人にそのま […]

VOL.217 胃熱などによるニキビ

 ニキビは、皮膚科学では「尋常性痤瘡」といい、毛嚢と皮脂腺の慢性炎症による毛包炎の一種です。漢方では「粉刺」といい、六淫といわれる外的刺激、飲食の不摂生、イライラ・不安などのストレス、ホルモンの失調、心身の疲労、等々により発症するとされています。  Aさんは35才の男性、「額と顔の輪郭に沿って、やや赤みが強いニキビがみられる。脂っこい食事や過食をすると悪化しやすい。ガッシリした体格で、よく運動もしているが、コレステロール値は高めである。身体の冷えは無く、むしろ暑がり、排便は2日に1回程度。」との […]

VOL.96 生理痛~その4~

23歳の女性。 「月経の前半に、下腹が絞られるような激しい痛みを生じる。初日が特にひどい。寒さや冷えで痛みが悪化し、温めると軽減する。月経周期は31日前後で安定。月経前に乳房が脹って痛い。手足が冷えて寒がり。冬にはシモヤケができやすい。髪に潤いが無く、唇が荒れやすい。」とのお話。 『陽虚証』と『血虚証』を兼ねていると考え、「温経湯」と「安中散」を服用していただきました。 2ヶ月ほどで生理痛をほとんど感じなくなり、顔色も良く元気そうです。 生理痛は、漢方では、「経行腹痛」「痛経」等ともいい、比較的 […]

VOL.205 ストレスと漢方

新型コロナウィルス感染症の予防や対策のため、生活パターンや環境が急速に変化し、不安や憂鬱な気持ちで過ごされている方が少なくないと思います。漢方では、怒(怒り)・喜(喜び)・憂(憂い)・思(思い)・悲(悲しみ)・恐(恐れ)・驚(驚き)という感情の変化を七情といいます。 七情は、もともと外界事物に対する自然な感情表現であり、通常は発病因子にはなりません。しかし、強烈な精神的ストレスを受けたり、長期的に精神的刺激を受け続けると、生理的に調節できる許容範囲を超えてしまい、臓腑の機能や気血の循環などが不調 […]