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元気堂の漢方薬通信

VOL.52 手足の冷え

二十八才の色白の女性Nさん、「特に寒がりというわけではないのだが、手足が冷える。頭が重く、身体も重だるい。疲れやすい。温かいものを好み、冷たいものを食べたりするとすぐ下痢をする。冷えのため頻尿になる。足が少し浮腫む。」といった症状でお見えになりました。

「寒湿証」と判断し、甘姜苓朮湯(かんきょうりょうじゅつとう)を服用して頂くことにしました。身体が温まり、重だるさがとれて軽くなってきました。下痢の回数も減り、顔色も良くなり、行動まで前向きになったようです。

漢方では、一般的に、腕関節・足関節までの冷えを「手足厥冷」と言い、肘・膝までの冷えを「手足厥逆」と言います。漢方の古典には、その他「寒厥」「四逆」「手足逆冷」「四肢厥」「厥冷」「手足寒」などの記載がみられます。

一口に『手足の冷え』と言っても、その感覚は様々で、手足が冷えて寒がりの人、手足は冷えているのに寒がらない人、ストレスがかかると手足が冷える人、手足は冷えているのに冷たいものを欲しがる人、等々。

漢方では、個々の特徴を把握し、冷えの原因を「腎陽虚」「脾陽虚」「寒邪」「湿邪」「熱邪内鬱」「衝任虚寒」「肝気鬱結」「痰飲内停」等に分類し、更に症状、体質を分析して、約四十種類の処方を使いわけていきます。

冷えが強いと精神的にも消極的になりがちです。漢方で身体も精神も温めて、積極的になりましょう。

VOL.218  月経期間が長い方の不妊

 不妊の漢方相談では、月経の状態を詳しくお聞きします。なかには、月経期間が長かったり、経血の量が多かったり、排卵期などの月経期以外に出血があったりと、出血傾向になる方もいらっしゃいます。 「33歳、結婚して2年。月経周期は30~38日と長めで、月経期間は10日間。2~3日目は、量が多めで血塊が混じる。月経痛は、断続的で仕事終わりなどのホッとしたときに痛みが増す。5日目からは、量が少なくなるが10日目まで続く。月経前は、胸が張りイライラしやすくなる。お仕事のストレスが大きい。首や肩が凝りやすく、立 […]

VOL.217 胃熱などによるニキビ

 ニキビは、皮膚科学では「尋常性痤瘡」といい、毛嚢と皮脂腺の慢性炎症による毛包炎の一種です。漢方では「粉刺」といい、六淫といわれる外的刺激、飲食の不摂生、イライラ・不安などのストレス、ホルモンの失調、心身の疲労、等々により発症するとされています。  Aさんは35才の男性、「額と顔の輪郭に沿って、やや赤みが強いニキビがみられる。脂っこい食事や過食をすると悪化しやすい。ガッシリした体格で、よく運動もしているが、コレステロール値は高めである。身体の冷えは無く、むしろ暑がり、排便は2日に1回程度。」との […]

VOL.216 慢性膀胱炎          

 尿路感染症のうち膀胱に生じた細菌感染症のことを膀胱炎といいます。経過の違いにより急性と慢性、基礎疾患の有無により単純性と複雑性に分類されます。また、細菌感染以外にも膀胱炎症状を呈する疾患もあります。急性単純性膀胱炎は、ほとんどの場合、大腸菌が尿道から膀胱に入り込んで起こります。一方、慢性複雑性膀胱炎の場合、何らかの基礎疾患が原因となり、細菌が膀胱内に侵入し、粘膜に炎症を起こすことが多くみられます。症状は、急性膀胱炎とほとんど同じですが、軽い症状のことが多く、自覚症状がない場合もあります。慢性膀 […]

VOL.219 月経不調を伴うアトピー性皮膚炎

 アトピー性皮膚炎は、アトピー素因や皮膚バリア機能低下などを背景に、アレルギー性、非アレルギー性の炎症がおこる皮膚疾患です。痒みが強く、左右対称に発症しやすい特徴があり、増悪と寛解をくり返し、難治性の病態を形成することもあります。 漢方的には、正気(気・血・津液・精・陰・陽)不足をベースに、外感六淫、飲食の不摂生、ストレス、過労、睡眠不足などの誘因・増悪因子が加わることにより、発症或いは悪化すると考えています。 15才のAさん、「幼少期より乾燥肌で、1年ほど前から主に腕や脚に淡紅色の紅斑と痒みが […]