お問い合わせ・ご予約はこちら

0120-67-4193

お問い合わせフォーム

JR東船橋駅 南口前
定休日
日曜・月曜・祝日
病名別漢方治療
  • ガン

ガンと漢方薬

昨今、ガン治療や抗ガン剤の是非について、様々な書籍や情報があふれています。薬局店頭でも、「ガンには、どんな漢方薬が良いのですか?」といったお問い合わせも少なくありません。

また、気になることの一つとして、お問い合わせの患者さんの中に、漢方と信じて、サプリメントを服用している例が多いことです。
これらのサプリメントは、本当に効果があるものであれば良いと思いますが、「ガンには、○○が良い!」とか、「○○で免疫力UP!」などのキャッチフレーズを武器に、実際は大した臨床データや裏付けの無いものも多く見られます。

当然のことですが、ガンに効果がある漢方薬といっても、一つの処方がすべての患者さんに良いということはありえません。他の疾患同様、患者さんの症状や体質により適応する処方は様々です。漢方では、「扶正」と「袪邪」という概念から、ガンに対処していきます。

漢方的に見たガンの発症のしくみ

漢方的に見ると、ガンは、正気(体力・抵抗力)の不足に、ストレスや過労、睡眠不足、飲食の不摂生、急激な気候の変化などの外部刺激が加わり、臓腑・経絡の機能が失調し瘀血や痰濁などの病理産物が積滞して発症すると考えられます。

漢方的に見たガンの治療

東洋医学には、「扶正袪邪」という原則があります。「扶正」とは、正気(体力・抵抗力)を増強すること、「祛邪」とは、体にとって不都合なものを取り除くことです。「祛邪」は、直接ガン細胞を攻撃する方法で、西洋医学における手術、抗ガン剤や放射線療法なども「祛邪」といえるでしょう。

「祛邪」においては、抗ガン剤のように直接ガン細胞を攻撃するといわれている漢方薬もありますが、むしろ東洋医学の得意分野は、「扶正」であり、体力、抵抗力を増強することにより、間接的にガンに対処していきます。また、西洋医学のガン治療によって生じる体力の低下や貧血、胃腸障害、倦怠感、浮腫などの副作用を軽減します。西洋医学と併用しても、互いの短所を補い、長所を発揮する組み合わせといえます。

ガンの漢方治療に用いる生薬の一例

祛邪

1.清熱解毒牛黄、半枝蓮、白花蛇舌草、山梔子、地骨皮、黄連、黄芩、黄柏、烏梅、金銀花、竜胆、苦参、地楡、魚腥草、蒲公英、山豆根など。
2.軟堅散結猪苓、麝香、莱服子、牡蛎、殭蚕、瓜蔞、半夏、天南星、木瓜、菖蒲、遠志、威霊仙、前胡、夏枯草、海藻、昆布、蜈蚣など。
3.理気活血化瘀莪朮、三稜、大黄、水蛭、白芷、紅花、牡丹皮、艾葉、全蝎、紫草根、丹参、桃仁、赤芍、田七、延胡索、乳香、没薬、蒲黄、五霊脂、青皮、陳皮、枳殻、香附子、烏薬、縮砂、川楝子、木香、川芎、郁金など。

扶正

1.補気健脾人参、黄耆、白朮、山薬、五加皮、薏苡仁、大棗、甘草など。
2.養血滋陰熟地黄、当帰、白芍、何首烏、枸杞子、鶏血藤、阿膠、竜眼肉など。
3.養陰生津生地黄、天門冬、麦門冬、沙参、亀板、鼈甲、百合、山茱萸、玉竹など。
4.益腎助陽冬虫夏草、桑螵蛸、補骨脂、淫羊藿、肉蓯蓉、黄精、続断、杜仲、梅寄生など。

ガン治療においては西洋医学も含め、「扶正」と「袪邪」のバランスをとることが重要なポイントとなります。

「ガンには、○○が良い!」といった言葉に惑わされずに、患者さんの主症状や体質などを分析し、漢方の診断基準に則り、お身体に合った漢方薬を服用していただくことが最も大切です。

五十肩

西洋医学的概念 1.五十肩(肩関節周囲炎)とは  50才代を中心とした中年以降に、明らかな原因が無く肩の疼痛と可動域制限が生じる疾患で、肩関節周囲組織の加齢性変化により発症するとされています。癒着性関節包炎、凍結肩ともよばれます。 2.肩関節周囲炎の病態  肩関節は、人体の中で最も可動域が広い関節であり、そのため、負担も大きくなります。肩関節を構成している骨、軟骨、靱帯、腱などが老化し、硬くなった関節を酷使すると、周囲の組織に炎症や損傷が発症します。肩の疼痛(肩前方を主とする)により、可動域制限 […]

関節痛・ リウマチ

骨や関節、筋肉などが侵される病気を総称して「リウマチ性疾患」といいます。このうち、関節の炎症が続き、やがては機能障害を起こしてしまう病気が「関節リウマチ」です。 症状は? 「関節リウマチ」の大きな特徴は「関節の腫れ」です。「関節リウマチ」はじっとしていても痛い程の腫れが特徴で、その痛みは「かみつかれたような痛さ」といわれるほどです。手首や手足の指の関節にあらわれることが多く、左右両側の関節に生じます。「関節リウマチ」とよく似た病気に「変型性関節症」がありますが、「変型性関節症」は、老化や外傷をき […]

腰痛

腰痛は、腰部の疼痛を主症状とする一連の病証を指します。腰部の片側或いは両側に疼痛を生じ、或いは痛みが背脊腿胯に及んだり、腰部の屈伸転側不利などの症状がみられます。腰は、「腎之府」といわれ、腰痛は五臓六腑の中で腎と関係が深いです。 腰痛の漢方的な発生原因 腰痛の漢方的な発生の仕組み 腰は腎の府であり、足少陰腎経が「脊を貫き腎に属している。」ので、腰痛は腎と密接な関係があります。また、腎と膀胱は表裏をなし、足太陽膀胱経は腰を通過しています。さらに、任脉・督脉・衝脈・帯脈もその間に分布しています。その […]

子宮内膜症

子宮の内側を覆っている膜のことを子宮内膜組織といい、月経周期により増殖と剥離を繰り返しています。 子宮内膜症とは、何らかの原因で、本来あるべき子宮腔以外の場所(ダグラス窩、卵巣、腹膜に好発)に子宮内膜組織に似た組織(子宮内膜様組織)が発生する疾患です。子宮内膜様組織も通常の月経のように、剥離、出血を繰り返すため、炎症や癒着を引きおこします。主症状としては、疼痛(激しい月経痛、慢性骨盤痛、性交痛、排便痛)と不妊がみられます。 好発部位では、卵巣でのチョコレート嚢胞、卵管の癒着、子宮筋層内での子宮腺 […]