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元気堂の漢方薬通信

VOL.164 手湿疹

「手湿疹」とは、物質による刺激やアレルギーによって生じる手のひらや指の皮膚炎のことをいいます。皮膚の表面を保護する角層間脂質が少ない体質であったり、職業・家事などで水やシャンプー・洗剤などをしょっちゅう使うことで角層間脂質や天然保湿因子が減ると起こりやすくなります。
60才のA子さん。「以前、石鹸の会社で仕事をしていた頃に、手湿疹を発症した。手掌、手指が荒れ、皮膚の乾燥・剥離がはげしく、亀裂も生じてくる。手が火照る感じの熱感がある。水仕事などが多いときはもちろん、疲労やストレス、睡眠不足で悪化する。精神的にやや不安定で、ときどき憂鬱になる。喉が渇く。ゲップやオナラが多い。塗り薬なども様々使ってみたが良くならない。」とのこと。「肝鬱血虚証」と「肝鬱化火証」を兼ねていると判断し、丹梔逍遙散合四物湯を服用していただくことにしました。皮膚の抵抗力を補うため、瓊玉膏も併用しました。一ヶ月ほどで、手掌の湿疹は軽快し、水仕事をしてもあまり悪化しなくなり、二ヶ月後にはほとんどなくなりました。「気持ちも憂鬱にならなくなりました。」と笑顔で話してくれました。
漢方では、「手湿疹」を皮膚の状態、悪化条件、好転条件、随伴症状を中心に、体質や現病歴などから、「湿熱証」「風湿証」「肝気鬱結証」「肝火上炎証」「血瘀証」「実寒証」「血虚証」「陰虚証」「気血両虚証」「陰陽両虚証」・・・などのパターンに分類し、更に症状を詳細に分析して漢方薬を決定します。他の疾患同様、きちんと漢方的に鑑別することが治療の早道であり、中でも患部の状態が最も重要になります。

VOL.104 アトピー性皮膚炎12

「36才のA子さん。幼少期は、乾燥肌程度だったが、一年ほど前から、顔(特に目の周囲、頰)や首を中心に、紅斑、鱗屑がみられ、乾燥し痒みが甚だしい。アトピー性皮膚炎と診断され、断続的にステロイド軟膏にて治療している。入浴後、疲労、睡眠不足、飲酒後などで悪化しやすく、起床時は比較的軽く、夕方にひどくなりやすい。便秘はなく普段からやや軟便気味。」との事でした。 患部症状や体質などから、「陰虚火旺」と「脾気虚」タイプと判断し、知柏地黄丸と参苓白朮散を服用していただくことにして、スキンケアの指導もさせていた […]

VOL.118 アトピー性皮膚炎

Aちゃんは2歳の女の子。 「首、手首、肘裏、膝裏などに、やや浸潤性の紅斑がみられる。汗をかくと痒みが増す。食欲は旺盛で、大便は1日2~3回。ステロイドの塗り薬を使用しているが、一進一退。」との事でした。食欲に消化能力がついていけないためアレルギーを引き起こしている「脾虚挟積」タイプと判断し、啓脾湯を服用してもらうことにしました。 30日ほどで効果が見え始め、その後ほとんど症状がなくなり、塗り薬等も使わなくてよくなりました。 漢方では、「脾は肌肉・四肢を主る。」といい、消化器と皮膚は重要な関係にあ […]

VOL.76 更年期障害

更年期障害は西洋医学では、卵巣機能の低下によるホルモンの分泌不足、家庭環境や社会環境の変化による精神的ストレスなどを原因とする閉経前後にみられる身体的、精神的な諸症状とされています。漢方では経断前後諸症などと称し、加齢に伴って腎精が減少しその結果、精神活動の要である「心」、自律神経と関わりの深い「肝」、決断力や快適な睡眠を生み出す「胆」などに影響を及ぼすことによって起こる身体のバランスの失調と考えています。 更年期障害の症状や程度は千差万別ですが、それらを漢方的なものさしで、きちんと分析すること […]

VOL.72 めまい

「25才女性、職業はシステムエンジニアをなさっています。 主訴は目眩で、回転性の強いものではなく動作時にクラッときたり、立ちくらみ、ふらつきがある。数日前の朝、洗顔時に目がくらみ、顔がのぼせて、立っていられなくなった。頭痛、首・肩のこりがひどい。身体が重だるい。以前、過呼吸になったことがある。夕方になると下肢に軽度の浮腫がみられる。 仕事柄、一日中パソコンのモニターとにらめっこ。そのせいかストレスが強く、イライラする。生理前になるとイライラが強くなり、熱っぽくなる。便秘と下痢をくり返す。めまいは […]