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元気堂の漢方薬通信

VOL.45 便秘

Kさんは28才の女性。「長年便秘に悩んでいるが、市販の便秘薬を服用すると腹痛がひどく下痢になってしまう。お腹が張る。手足が冷えるが、冷たい飲み物が好き。肩こり。やや眠りが浅い。」との事。

陽虚と血虚を兼ねた便秘と考え、双和湯を服用していただき、「お腹の中を温める漢方薬ですが、下剤は入っていない処方なので、どうしても出ないときだけ、お手持ちの市販の漢方便秘薬を少量だけ使って下さい。」とお話しました。

一週間後、「便秘薬は服まずに便通があります。お腹も痛くありません。」とうれしそう。こちらまで爽快な気分になりました。今では、何も服用しなくても便通は良好。現在は冷えの治療中です。

便秘は漢方では、食事や生活習慣からくる熱が原因の「熱秘」ストレスによる「気秘」過労や腹部の筋力が弱い「気虚秘」大腸の潤いが不足している「血虚秘」や「陰虚秘」冷えが原因の「冷秘」などに分類し、さらに症状、体質を分析して処方を決定していきます。

食事や生活習慣の変化からか、最近は便秘の方が多いように思います。また、便秘による腸内環境の悪化は、様々な疾患の原因となることもあります。ただ下剤で下すのではなく、漢方薬を上手に使って根本治療してみましょう。

VOL.208 多嚢胞性卵巣症候群を伴う不妊

不妊の漢方相談にいらっしゃる方の中で、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)といわれている方が増えてきているように感じます。PCOSは、排卵障害のひとつです。スムーズに排卵できないため、生理が遅れたり、生理が来ないこともあります。そのため、結婚後早い時期から“妊活”を開始される方も多いようです。 「29歳、結婚して3年。結婚半年で妊活をスタート。その検査で、PCOSといわれた。人工授精を数回行ったが、妊娠に至らず、体外受精を勧められている。生理周期は29~36日、ストレスで遅れやすい。経血の色は明るいが […]

VOL.196 アトピー性皮膚炎と感染症

アトピー性皮膚炎の発症には、多くの要因が絡み合っており、様々なことに影響されやすいため、なかなか手強い疾患です。漢方的にみるとその発症の根幹は、気・血・津液・精などの正気が不足することによる皮膚バリア機能の低下と考えられます。そのため、暑さ、寒さ、乾燥、湿気などの環境の変化や、ハウスダスト、食物などのアレルゲンに反応しやすくなり、発症或いは悪化します。また、正気の不足による皮膚バリアの低下のため、皮膚感染症を合併することもあります。中でも多く見られるのは、伝染性膿痂疹(とびひ)です。 「22才の […]

VOL.55 不妊

『中医症状鑑別診断学』によると、「妊娠適齢な女性が避妊を行わずに、結婚後3年以上妊娠しないこと」または、「過去に妊娠歴があって避妊せずに3年以上妊娠しないこと」を不妊(漢方では不孕(ふよう)といいます。)としています。前者を「原発性不孕」後者を「継発性不孕」といいます。 「30歳の女性。結婚して4年になるが、子供ができない。月経周期は安定しているが、月経痛が激しく、温めると楽になる。お腹や手足が冷える。ストレスも多く、疲れやすい。肩こり、腰痛もある。」とのお話でした。肝気鬱結証に陽虚証を兼ねてい […]

VOL.51 五十肩

五十肩は、西洋医学では「肩関節周囲炎」といわれ、40~50代に発症しやすく、痛みのために髪をとかしたり、帯をしめるなどのような運動を制限される症候群です。 漢方の古典では「五十肩」の他に「肩不挙」「老年肩」「凍結肩」などの名称で記載がみられます。 漢方治療においては、発病の原因、身体の状態、痛みの状態、活動制限の範囲、随伴症状などから、 ・冷え、湿度などの外部環境による「寒湿」「湿熱」 ・外傷や過労により血の流れが低下した「オ血」 ・加齢や過労による「肝腎不足」 ・他の慢性疾患による消耗や過労 […]