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元気堂の漢方薬通信

VOL.109 めまい2

「64才女性、主訴はめまい。回転性ではなく、顔がのぼせて、ふらふらして立っていられない。特に起床時や夕方に発症しやすい。時々、イライラ、不安感や動悸を伴う。手足が冷えやすく、夜間尿一回。首・肩のこりがひどく、腰や膝の痛みもある。食欲はあるが食は細い。」との事。

肝陽上亢と痰濁上擾、腎陽虚を兼ねていると考え、釣藤散と至宝三鞭丸を服用していただくことにしました。
一ヶ月後、一人で歩けるようになり、元気な表情で、お見えになりました。服用を始めて一週間ほどから、症状が緩解してきたそうです。「手足も温まってきて、とても楽です。」と喜んでいただけました。

漢方ではめまいを主訴、悪化条件、好転条件、随伴症状、現病歴などから、いくつかのパターンに分類していきます。
例えば、身体の水分代謝の失調が主な原因の「水飲阻滞」「痰濁上擾」「痰熱上擾」、血の流れが悪いことが原因となる「瘀血阻滞」、疲労などが主な原因となる「気虚下陥」「気血両虚」「腎陽虚」「腎陰虚」「腎陰虚火旺」、ストレスが主な原因となる「肝気鬱結」「肝火上炎」「肝陽上亢」「肝陽化風」などに分類し、さらに詳細に弁証した上、薬方を決定します。めまいを発症したときの状況が大切であり、他の疾患と同様、きちんと漢方的に分類する事が、治療する上で最も重要となります。
中年以降のめまいは、脳血管障害などに発展する可能性もあります。そのため、めまいの予防・治療は大変重要であると言えます。

VOL.106 不妊7

漢方では不妊を「不孕」と称し、「妊娠適齢な女性が避妊を行わずに、結婚後2年以上妊娠しないこと」を「原発性不孕」、「過去に妊娠歴があって避妊せずに2年以上妊娠しないこと」を「継発性不孕」といいます。 「36歳、お仕事が忙しくストレスも多い。結婚して3年ほど経つが、子供ができない。月経周期は14~90日と不安定。基礎体温は高温期と低温期がはっきりせず、二相にならない。月経前になると便秘し、乳房が張って痛い。疲れやすく、月経の前半には膝から下がむくみ、だるくなる。肩こりがあり、疲れると手足がほてる。」 […]

VOL.124 冷え性3

『冷え性』は身体および手足が温まらない事を特徴とし、漢方では、「畏寒」「四肢厥冷」「下肢冷」「腰腹冷」などに相当します。 一口に『冷え性』と言っても、その感覚は様々で、手足が冷えて寒がりの人、手足は冷えているのに寒がらない人、ストレスがかかると手足が冷える人、手足は冷えているのに冷たいものを欲しがる人、等々。 漢方においても、個々の症状の特徴から、冷えの原因を「腎陽虚」「脾陽虚」「寒邪」「湿邪」「熱邪内鬱」「衝任虚寒」「肝気鬱結」「痰飲内停」等に分類し、約四十種類の処方を使いわけていきます。 六 […]

VOL.103 頭痛4

36才のAさん。 「2年ほど前から、側頭から後頭部にかけて隠痛或いは脹痛を生じ、目眩を伴う。ストレス、疲労などによって悪化しやすく、生理前後は特に発症しやすい。疲れやすく、不安、イライラ、耳鳴がある。緊張しやすく、目が疲れ、首や肩が強ばっている。」との事。 「肝気鬱結」と「気血両虚」を兼ねていると考え、逍遙散と十全大補湯を服用していただきました。 一ヶ月ほどで、次第に頭痛が起こらなくなりました。一日おきに服用していた鎮痛剤もほとんど不要になり、「漢方薬って効くんですね。」と喜んでいただけました。 […]

VOL.155 月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)は日本産科婦人科学会用語解説集では、「月経前3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失するもの。」と定義されています。欧米の診断基準では、主な精神症状として、抑鬱、怒りの爆発、イライラ、不安感、判断力の低下、社会的引きこもりなど、身体症状としては、乳房痛、腹部膨満、頭痛、四肢の浮腫などが挙げられています。 東洋医学では、月経前に限らず、月経周期に伴って現れる諸症状を「月経前後諸症」としています。中でも、精神症状が主の場合を「経行情志異常」と […]